2022 Fiscal Year Research-status Report
食道癌に対する術前治療法に よる微小腫瘍免疫環境に与える影響の違いに関する研究
Project/Area Number |
22K15854
|
Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
柏原 大朗 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (20754013)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 腫瘍免疫 / 食道がん |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、本研究の本体研究となるJCOG1109の結果がASCO-GIのoral presentationにて発表された。3剤併用の術前DCF療法群が、標準治療であった術前CF療法群の全生存期間において有意に良好であったため、日本の術前治療に関する標準治療が変わった。一方で、術前CF-RT群は標準治療群に対して全生存期間において有意差はみられなかった。
本附随研究に関しては、本研究が含まれるJCOG1109A1「JCOG1109「臨床病期IB/II/III食道癌(T4を除く)に対する術前CF療法/術前DCF療法/術前CF-RT療法の第III相比較試験」の附随研究、局所進行食道がんにおける術前治療のバイオマーカーに関する探索的研究」のプロトコールを作成した。 こちらのプロトコールは、本研究の他に、可溶性インターロイキン6受容体(sIL-6R)や腫瘍随伴マクロファージのマーカーであるCD163と治療効果、予後との相関を調べる研究も内包されたものになっている。本研究以外のその他の2名の研究者と1つのプロトコールを修正しながら作成を進めている状況であり、さらにJCOG運営事務局サイエンス部門と複数回のやり取りを定期的に行い、細かい部分の取り決めを厳密に行っている状況である。 そのやり取りに関して、当初の想定よりもはるかに時間を要しており、進捗としては元々の研究予定よりも現時点では遅れてしまっている。現時点で、プロトコールはほとんど完成しているが、最終的なJCOG運営事務局サイエンス部門のチェックを待っているような状況である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究が含まれるJCOG1109A1のプロトコールには、本研究の他に、可溶性インターロイキン6受容体(sIL-6R)や腫瘍随伴マクロファージのマーカーであるCD163と治療効果との相関を調べる研究も含まれている。 そのため、他の研究者やJCOG運営事務局サイエンス部門とのやり取りに、当初の想定よりも時間をかなり要している。 2022年度中にプロトコールを完成させる予定であったが、進捗としては元々の研究予定よりも現時点では遅れてしまった。
|
Strategy for Future Research Activity |
まずは早急にJCOG内でのプロトコール審査委員会事務局による承認、さらに施設の倫理審査委員会による一括審査の承認を得て、研究を開始する。 2023年度中には各施設から試料を集め始め、国立がん研究センター研究所内で多重免疫染色に取り掛かる。
|
Causes of Carryover |
2022年度にプロトコールのIRB承認まで進めなかったため、当該研究がまだ開始しておらず、解析にかかる研究費をまだ使用していないため。
|