2022 Fiscal Year Research-status Report
PET/CT画像を用いた免疫チェックポイント阻害薬の高精度な治療予測モデルの開発
Project/Area Number |
22K15855
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中本 隆介 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (10923732)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | PET / CT / 筋肉量 / サルコペニア / がん免疫療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
がん免疫療法を含むあらゆる治療に抵抗性を示すがん悪液質/サルコペニアの評価基準である骨格筋量を正確に計測することは重要である。そこで、[18F] FDG PET/CTデータのCT画像を用いて筋肉を自動的に領域分割する深層学習モデルを開発することとした。2017年1月1日から2022年4月30日の間に京都大学医学部附属病院 先制医療・生活習慣病研究センターでPET/CTが撮像された健常者のPET/CTデータのうちCTデータを一定数乱数表を用いてランダムに抽出。抽出したCTデータを先制医療・生活習慣病研究センターの解析用デスクトップパソコンに取り込んで、CT画像の筋肉領域(抗重力筋)のピクセルのラベル付けを専用のソフトウェアを用いて手動で行い、教師データを作成した。現在、深層学習モデルをpythonで構築中である。 今後の予定は、構築した機械学習モデルに未使用の健常者CTデータを読み込み、筋肉の自動セグメンテーションを行っていく。適宜セグメンテーションされた領域を手動で修正し、教師データを増やし、機械学習モデルに学習させて精度を高めていく。教師データを充分量確保した後に、学習およびテストデータに分割して、モデルの性能評価を行う。モデルの性能が不十分であれば、前述の方法で学習データを増やす作業を繰り返し、モデルの精度を高めていく。当センターでは各健常者に対して生体電気インピーダンス法(InBody)を用いて筋肉量を計測している。そこで機械学習モデルと生体電気インピーダンス法(InBody)で計測された各々の筋肉量を比較・検討する。これにより機械学習モデルおよびInBodyによる筋肉量の計測結果の信頼性・問題点を併せて評価していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
CT画像のセグメンテーション領域(全身の抗重力筋)が広範囲であり、手動による精度の高い教師データ作成に予想以上の時間がかかっている。また、プログラミングに習熟していないため、プログラムの作成に時間がかかっている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力者に教師データの作成協力をお願いする予定である。また、機械学習に習熟した研究協力者の指導を仰ぎながら、可及的速やかにプログラムの作成を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
大量のデータを取り扱った機械学習の演算処理を円滑に行うために、研究開発用ディープラーニングPCを別途購入する必要があり得る。また、COVID-19の感染状況が落ち着きつつあり、「2類相当」から「5類」に移行することから、現地での学会参加の機会が増えることが予想され、学会参加費や旅費等の追加経費が発生する可能性がある。
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