2022 Fiscal Year Research-status Report
MR画像誘導即時適応放射線治療中の革新的線量検証システムの確立
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22K15860
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
恒田 雅人 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任講師 (60800753)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | MR画像誘導放射線治療 / モンテカルロシミュレーション / 動体解析 / MR画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はMR-linacであるElekta Unityの照射系のジオメトリを構築した。構築にあたり、Elektaと秘密保持契約を締結した。構築にはPHITSモンテカルロシミュレーションコードを用いた。水ファントム中で計算しPDDおよびOCRをに関して測定値と実測値の比較を行い、一致することを確認した。 MR画像誘導即時適応放射線治療中の患者体内における臓器の位置変化について動体解析を行っている。治療中に取得した画像を臓器ごとにトラッキング可能なプログラムを開発した。呼吸や蠕動運動といった体動により、線量処方体積へリスク臓器がどの程度入り込むのか定量評価する。また、得られた臓器位置変化と上述したモンテカルロシミュレーションを用いて、治療中の線量分布推定を行なっていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
秘密保持契約の締結に時間を要したため、シミュレーション環境の構築に時間がかかった。数時間程度の計算時間を要するため、シミュレーション環境の微調整にも時間がかかった。基礎的な検討として、PDDおよびOCRの検討を行なった。計算値と測定値を比較して一致を確認した。次のステップとして、患者プランについて商用治療計画装置で計算した線量分布との比較を検討している。 RT-planや照射装置から取得される照射ログファイルをシミュレーション環境へフィードバックをかけるプログラムは作成済みである。 来年度以降速やかに高速シミュレーションに向けて機械学習を整備していく。
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Strategy for Future Research Activity |
下記の2点について対応していく。 1:シミュレーションに時間がかかる。当初の計画通り、機械学習を用いることで数分オーダーまで短縮を目指す。上半期で学習に必要なデータの取得を目指す。データの取得には治療に用いたRTplanを用いて、シミュレーションを行い取得する。 2:治療中のMR画像を用いた動体解析について、他臓器への展開も行なっていく。臓器ごとに体動をモデル化し、シミュレーション時に再現することで治療中の“実”線量分布検証システムの開発へつなげる。
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Causes of Carryover |
モンテカルロシミュレーションの構築が遅くなり、ハード面での計算環境の整備まで手が回らなかった。2023年度に計算することを目的としたサーバーを購入する予定である。 また、欧米での国際会議の参加を見送った。2023年度は積極的に国際会議での報告、および論文化を進めていく。
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