2023 Fiscal Year Research-status Report
Early predictive diagnosis of oncogene mutation group by FDG-PET / CT
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22K15886
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
城戸 秀倫 順天堂大学, 医学部, 助教 (70742930)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | がん遺伝子 / 糖代謝 / FDG-PET/CT |
Outline of Annual Research Achievements |
がん患者において18F-FDG-PET/CTで検出される糖集積とがん遺伝子変異群の関連性について、調べるために、マウスを用いて検討するためのモデル細胞を樹立していた。 糖集積への関与が知られているがん遺伝子変異であるAKT変異(活性型AKT変異体)とRAS変異(活性型K-RAS変異体)をマウスNIH3T3細胞に導入した。次に、糖の集積に直接的に関与する遺伝子(糖の輸送体であるGLUT1~5、および糖のリン酸化酵素であるHexokinase(HK)1,2)やそれらの発現調節に関与していることが知られている転写因子Hypoxia Inducible Factor(HIF)1やc-Mycの発現量をリアルタイムPCR法で測定し、がん遺伝子変異と糖集積関連遺伝子の発現における相関関係を検証した。 AKT変異やRAS変異を導入すると、GLUT1の発現が上昇したが、そのほかのGLUT2~5やHK1,2の発現上昇は認められなかった。また、HIF1やc-Mycも発現が上昇する傾向を認めた。
AKT変異やRAS変異でGLUT1の発現が上昇していることから、これらのがん遺伝子変異がGLUT1の発現上昇を介して糖集積に影響している可能性が示唆された。また、GLUTの発現を制御していることが報告されている転写因子であるHIF1やc-Mycも同様に発現が上昇していることから、AKT変異やRAS変異がこれらの転写因子の発現を上昇させることによって糖集積に関わっている可能性が示唆された。今後はさらに詳細な研究を進めるとともに、最終的にはAKT変異やRAS変異を導入したNIH3T3細胞をマウスに移植し、マウス用のPET/CTで糖集積が検出できるかを確認する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
糖集積に関わる遺伝子変異を調べるために、代表的ながん遺伝子変異を用いて、マウスを用いて検討するためのモデル細胞を樹立しようとしていたが、なかなか思ったような結果がでず、培養方法等模索しながらやっていることもあり、進んでいない。また、多忙で、実験を一人でやっていることもあり、なかなか進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
色々な先生にお聞きしながら、方法を色々と変更し、時間内でできない場合には、時間外を利用して、研究を進めていく。勤務や私事で、研究が遅れるような事があれば、その他の先生にも、手伝ってもらう。
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Causes of Carryover |
細胞での実験結果が、動物実験まで進めるには不十分であることや予定通り進んでいないこともあり、次年度使用額にまで当該助成金が生じた。 今まで、細胞実験をすべて検証する事ができなかった為に、今年までに、細胞実験で検証する事を終え、動物実験をする計画とする。
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