2023 Fiscal Year Research-status Report
ヒト新生児脳に特徴的なニューロン再生メカニズムの解明と脳傷害後の再生実現化
Project/Area Number |
22K15902
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
神農 英雄 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (40788387)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 新生児 / ニューロン / 神経幹細胞 / 脳傷害 / 脳室下帯 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト新生児脳と類似した脳構造を持つ新生仔ブタによる虚血性脳傷害モデルを用いて、脳傷害後のニューロン新生の経時的推移を解析した。 脳室下帯における細胞増殖の増強は、傷害後1週間をピークとして、その後傷害2,4週間後では増殖は低下することが見出された。一方、新生ニューロン数は傷害1週間で増加し、傷害2週間では1週間後と同程度を維持し、4週間後では低下することが見出された。 これらのことから、新生児脳傷害後では、脳室下帯での細胞増殖が傷害1週間で増強し、結果として新生ニューロンの産生増加がもたらされることが示唆された。 現在、新生児脳傷害後の再生メカニズムを解明するため、新生仔ブタの脳室下帯から神経幹細胞を取り出しRNA-seqによる網羅的遺伝子解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度に計画していた実験の多くを終了できているため。 RNAseq解析を現在遂行中で、その結果も延長により結果が出ることが強く予測できるため。
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Strategy for Future Research Activity |
ブタ新生児幹細胞を用いたRNA-seq解析を遂行中である。脳傷害後のニューロン産生の増強にかかわる候補分子について、Pathway解析などで現在解析中である。これらの解析から候補分子を見出す予定である。
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Causes of Carryover |
予測された予算より少ない費用で実験を遂行することができたため。 次年度は網羅的遺伝子解析に相当の金額を使用する必要があることに加え、当初計画していた数より多くの動物実験を行う計画であるため、相当の金額を使用する予定である。
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