2022 Fiscal Year Research-status Report
羊水中血液暴露による胎仔肺障害モデル-妊娠羊を用いた遺伝子解析と治療法の模索-
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22K15914
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
熊谷 祐作 東北大学, 大学病院, 助教 (90930008)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | びまん性絨毛膜羊膜ヘモジデローシス(DCH) / 溶血血液 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度はプロトコル1(母獣全血100mlを週に1回羊水中に注入する)を妊娠63日のヒツジへ開始(実験1)し、妊娠89日目で流産した。プロトコル1を再度妊娠84日のヒツジへ開始(実験2)し、妊娠105日に帝王切開にて胎仔を娩出させ、胎仔肺と卵膜など各臓器を検体として保管した。本検体には羊膜上皮細胞壊死、羊膜や肺胞組織へのマクロファージ浸潤のいずれも認めなかった。プロトコルを修正する必要があると考えた。 その後プロトコル2(母獣溶血血液100mlを週に1回羊水中へ注入する)を妊娠102日のヒツジへ開始(実験3、4)したところ、実験3の胎仔は開始前に子宮内胎仔死亡しており、実験4は妊娠106日で流産した。プロトコルの修正が必要と考えた。プロトコル3(母獣溶血血液20mlを週に2回羊水中へ注入する)を妊娠102日のヒツジへ開始(実験5、実験6)したところ、実験5はプロトコルを完遂して帝王切開ののちに臓器検体を保管した。実験6は5回目の穿刺のため経腹超音波を行なった際妊娠115日で子宮内胎児死亡していた。実験6では胎盤と卵膜の臓器検体を保管した。現在この実験5、6の病理学的評価を行っている。 他の実験系で介入されていない胎盤、卵膜を標本として用意し、ベルリンブルー陰性、8-OHdG染色陰性であることを確認した。8-OHdG染色に関しては染色方法について試行錯誤を要した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年間で6頭の妊娠ヒツジを準備した。不幸なことに1頭の胎仔は実験開始前に亡くなっていたため、5頭の妊娠ヒツジに対して、実験結果を参考にしてプロトコルの修正を検討し、卵膜への傷害の強さや持続的暴露の必要性について改善を要した。病理学的に卵膜の傷害性を強く示すプロトコルを定め、人工的にDCHを作成することを目標とする。
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Strategy for Future Research Activity |
DCHモデルを作成し、陰性対象群とDCH群の病理学的検討に加え、羊水中、胎仔肺や他臓器への傷害性の有無について検討する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額である。 令和5年度請求額と合わせて令和5年度の研究推進に使用する予定である。
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