2023 Fiscal Year Research-status Report
マイクロRNA発現調節による川崎病の抗炎症治療戦略
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22K15943
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
平井 健太 岡山大学, 大学病院, 研究准教授 (50814224)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 川崎病 / マイクロRNA / 血管炎 / 好中球 / マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、4週齢雄のDBA/2マウスにCAWS 1mgを5日間連続で腹腔内投与することで川崎病モデルマウスを作製し、IVIG投与の有無による遺伝子発現の経時的変化を評価するために、RNA-seqを実施した。CAWS投与によるモデル作製の前日に生理食塩水を前投与するCAWS群、IVIGを前投与するIVIG+CAWS群、炎症を惹起しないナイーブ群を各n=12で設定した。CAWS初回投与から1、7、28日後にマウスから心臓を摘出して、RNA-seqを実施した。IVIGの有無によるエンリッチメント解析を実施したところ、IVIGにより細胞死や血小板活性化の関連遺伝子は抑制されていたが、NF-κB経路や好中球の血管内皮へのmigrationは抑制されておらず、これらがIVIG抵抗性の川崎病に対する治療ターゲットとなり得ることを明らかにした。現在は、上記解析結果をもとに治療ターゲットとなる標的遺伝子を探索中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
IVIG投与の有無による経時的なRNA-seqを実施完了し、治療ターゲットとなる標的遺伝子を探索中であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
治療ターゲットとなる標的遺伝子を決定し、川崎病の炎症抑制ができるか検証を行う。
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Causes of Carryover |
RNA-seqが順調に実施できたため、当初の見込みよりも少ない費用で解析可能であった。次年度に、上記解析結果をもとにした遺伝子発現調節の検証実験を充実させるために用いる。
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