2023 Fiscal Year Research-status Report
免疫チェックポイント分子ガレクチン-9の急性肝不全治療への応用
Project/Area Number |
22K15998
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
田所 智子 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (50813177)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 急性肝不全 / 劇症肝炎 / ガレクチンー9 / microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
急性肝不全、特に従来の劇症肝炎に相当する急性肝不全昏睡型は、未だに致死率の極めて高い難病である。有効な治療薬はいまだ無く人工肝補助療法が治療の中心となっており、有効な治療薬の開発が急務である。ガレクチンー9(Gal-9)はTim-3(T-cell immunoglobulin and mucindomain containing-3)に結合することでTh1細胞が疲弊することが報告されている。我々は以前に急性肝不全モデルマウスにおいてGal-9投与が予後を改善し、その機序としてマイクロRNA(microRNA: miRNA)が関与していることを報告した。今回急性肝不全患者における血中Gal-9濃度とmiRNAを比較することによって、急性肝不全患者の新たな予後予測法の確立、および今後の創薬を目指した基礎的研究を行うこととした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
急性肝不全モデルマウスに対するGal-9の効果について検討し、Gal-9投与群で生存率の延長を確認した。劇症肝炎患者の血中Gal-9濃度は、慢性肝炎患者と比較して有意に上昇していた。また劇症肝炎患者の血清ALT値とGal-9濃度の間に相関を認め、Gal-9が肝炎の活動性と関連している可能性があった。
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Strategy for Future Research Activity |
急性肝不全患者の血清中のmicroRNA、Gal-9について解析を行い、急性肝不全治療における予後予測や創薬に関する基礎的研究を行う。
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Causes of Carryover |
必要な物品については使用直前に申請しており、今回必要な物品については現状使用額にて不足がなかった。次年度の必要経費として使用予定である。
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Research Products
(1 results)