2022 Fiscal Year Research-status Report
自然免疫と転写因子の関連性を介したB型肝炎ウィルス新規治療法の開発
Project/Area Number |
22K16016
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
為田 雅彦 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (10626493)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 慢性B型肝炎 / 自然免疫 / 転写因子 / DNAセンサー / B型肝炎ウィルス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではB型肝炎ウィルスが感染した肝細胞において、自然免疫を構成するDNAセンサーと、HBVの転写調整に関わっている転写因子との関連性を中心に検討を行い、B型肝炎の新たな治療方法の開発を目的としている。 このために、培養細胞を用いてDNAセンサー分子の発現を調整し、それによりB型肝炎ウィルスの遺伝子発現に変化が生じるかを検討する。具体的には肝癌培養細胞であるHepG2にB型肝炎の表面抗原の発現を発現するベクターを導入し、そこにDNAセンサー分子の強制発現、siRNAを介した抑制、サイトカイン刺激を介したDNAセンターの誘導を行い、表面抗原に発現に与える影響を検討する。これらの実験を進めるために必要な実験系の構築を検討し、必要な試薬の選定を行った。 次年度以降でこれらの検討を元に実際の実験を開始する予定である。これにより、自然免疫であるDNAセンサーがB型肝炎の表面抗原発現に与える影響を示す予定である。それらの結果を基に、B型肝炎ウィルスの感染維持に与える影響についても検討する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度は実験系の構築に必要な検討を行っており、実際に実験を開始することはできていない。このため当初の計画に比べ、実験の進行に遅延が生じている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度は2022年度に行った検討を元に、培養細胞を用いた検討を開始する予定である。まず、DNAセンター分子を強制発現するために必要なベクターを構築する。次に、すでに保有しているB型肝炎ウィルスの表面抗原を発現するベクターをHepG2細胞に導入し、DNAセンサー分子の強制発現、抑制、サイトカイン刺激による誘導を介して生じる影響を検討する。
|
Causes of Carryover |
2022年度は実験系の構築と、実験に必要な試薬等の検討のみを行った。このため試薬の購入は行っておらず次年度使用額が生じた。2023年度は実際に試薬の購入を行い実験を遂行する予定である。
|