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2022 Fiscal Year Research-status Report

細胞老化を基盤としたマクロファージ-心筋細胞連関に着目したHFpEFの病態解明

Research Project

Project/Area Number 22K16076
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

坂井 千恵美  広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (90827982)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
KeywordsHFpEF / マクロファージ / 細胞老化 / 炎症
Outline of Annual Research Achievements

本研究は左室駆出率が保持された心不全(HFpEF)の病態において細胞老化、特にマクロファージの老化が、心臓構成細胞に細胞肥大、繊維化や炎症を惹起するかを探索することを目的としている。
HFpEFマウスモデルの作成には野生型およびDNA二本鎖切断の修復に関与するタンパクKu80をノックアウトしたマウス(Ku80+/-マウス)を用いた。Ku80+/-マウスでは、DNA修復不全により細胞老化が加速している。これらのマウスに、高脂肪食とL-NAME(一酸化窒素合成阻害薬)を投与しHFpEFモデルの作成を試みた。心エコー解析の結果から、高脂肪食とL-NAMEの投与前後の左室駆出率は野生型およびKu80+/-マウスで変化が認められなかったものの、両マウス群において心機能低下を確認するにいたらなかった。
野生型マウスの骨髄由来単球をマクロファージに分化させ、心筋毒性を有することで知られるタバコ煙抽出物(CSE)によりマクロファージの老化を誘導すると極性化に負の影響があるか否かを検討した。CSEに暴露したM0マクロファージでは細胞老化のマーカーであるp16mRNAレベルが上昇した。炎症促進型のM1aマクロファージではCSEの暴露によりIL-6の発現が減少した。
これらの結果から、老化したマクロファージは極性化の調節不全を呈することが示唆された。今後、老化マクロファージの極性化調節不全による心筋構成細胞への影響をさらに検討する必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

既報の論文で用いられている「2ヒットモデル」法によってHFpEFマウスモデルの作成を実施したが、モデルマウスの確立に時間を要している。

Strategy for Future Research Activity

引き続きモデルマウスの確立を目指す。現行の高脂肪食とL-NAMEによるHFpEF誘導が困難な場合には、高脂肪食とAngII投与に切り替えて検討する。マウス心筋組織における細胞肥大の有無や炎症細胞の浸潤を確認しHFpEFの評価を行う。
マクロファージと心筋構成細胞のクロストークについて、マクロファージと心筋細胞あるいは心筋線維芽細胞の共培養を行い、老化マクロファージが心筋構成細胞に細胞老化・肥大化・炎症応答の活性化を誘導するかを検討する。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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