2022 Fiscal Year Research-status Report
冠動脈スティフネスパラメータβの測定方法の確立および心血管イベントの予測
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22K16111
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
高畑 昌弘 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (60584810)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | スティフネスパラメータβ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的はOCT及びPWを用いて、冠動脈局所のスティフネスパラメータβを検討することである。スティフネスパラメータβは将来の心血管イベントを予測できる。そのため、最終的には人冠動脈にてスティフネスパラメータβを測定することが目標である。しかしながら、冠動脈は3mm程度と比較的細いため、高精度測定(10μm単位)が必要であり、これまでの血管造影法や血管内超音波法では必要な精度の血管径測定が行えなかった。そのためにOCTによる測定の意義がある。臨床研究の前段階として、ミニ豚心臓を用いてスティフネスパラメータβの測定を行った。ミニ豚にOCT、PWを挿入し、スティフネスパラメータβを測定した。その後、続けて摘出した心臓からのビデオメトリー法によるスティッフネスパラメータβを測定した。ビデオメトリー法により測定した数値との相関を確認した。さらなる豚冠動脈を用いてスティネスパラメータβを測定し、さらなるビデオメトリー法との相関性を確認していく。最終的に人へ応用するために、豚冠動脈を用いて最適な測定方法および安全性も検証する。現在行った豚冠動脈に対するOCT及びPWを用いた測定系においては安全に検証できる。また、当初想定していた局所のパラメータを測定していくため、冠動脈分枝ごとのスティフネスパラメータβの測定も行い、それぞれの冠動脈においてビデオメトリ法との相関があるかも検証を行なっている。相関が確認できた後に、実臨床に移り人に対してOCT、PWを用いてスティフネスパラメータβ測定を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は順調に豚冠動脈を用いて研究を進めていたが、コロナの影響もあり共同研究施設の出入り制限などもありやや遅滞している。
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Strategy for Future Research Activity |
豚冠動脈によるスティフネスパラメータβ及びビデオメトリによる相関の判断を行う、コロナによる制限も解除されたため問題なく施行できる。 また、その結果を踏まえて人冠動脈における局所のスティフネスパラメータβを測定していく。 本年度は人に対する応用を主に行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で豚冠動脈を用いたスティフネスパラメータβの測定が一部困難であった。そのためミニ豚の必要数の購入がまだであるため、次年度分として使用したい。さらにそれに合わせてOCT及びPWの購入がまだのためそちらも合わせて次年度分として使用したい。次年度は豚冠動脈によるさらなるスティフネスパラメータβの測定を早急に進め、人への応用に使用する。
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