2023 Fiscal Year Research-status Report
胎盤ー心筋連関に着目した周産期心筋症発症機序の解明
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22K16146
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
藤田 澄吾子 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (20856702)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 周産期心筋症 / 螺旋リモデリング不全 / 異形プロラクチン産生 / 心エコー / 胎盤エコー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、螺旋動脈リモデリング不全がsFlt1産生を亢進し血管新生を抑制することで、血管内皮障害・酸化ストレス亢進を引き起こし、その結果、異形プロラクチン産生亢進から周産期心筋症が発症する仮設を立て、周産期心筋症の発症機序を解明する。 令和5年度は、令和4年度に引き続き周産期心筋症のリスクにかかわらず、健常妊婦において、妊娠初期 (妊娠12週前後)、妊娠中期 (妊娠24週前後)、妊娠後期 (妊娠36週前後)の検診時に、胎盤エコーにおいて、PI, RIを測定し螺旋動脈リモデリング不全の評価を行い、また心エコーにおいて、同一検者および複数検者にてGlobal Longitudinal Strainを求めた本研究解析の妥当性の基礎をもとに、通常のパラメーターと共に左室GLSを求め、螺旋動脈リモデリング不全との関連を調査した。さらに各時期に、エンドパッドを用いた血管内皮機能検査による血管内皮機能、酸化ストレスマーカーである尿中OHdG濃度、尿中16kDa異形プロラクチン濃度、 血中BNP濃度やTnT濃度などの心臓関連マーカーを測定し、周産期心筋症にいたる機序についての関連性について調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究計画に基づいて、周産期心筋症のリスクが高いと考えられる妊婦症例における臨床データの蓄積を引き続き進めていったが、周産期心筋症のリスクの高い症例の頻度が想定より少なく、さらに、高齢・多胎妊娠・慢性高血圧症・妊娠高血圧症候群を呈する妊婦を、本研究における周産期心筋症のリスクが高い例の包含基準としたが、研究参加への同意が得られる症例が少なかった。そのため、研究計画に基づき、過去の蓄積データを応用して、周産期心筋症患者と非周産期心筋症患者との後ろ向き比較試験の準備を行うのに時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
日本人の場合周産期心筋症は 15000出産に一人程度の発症頻度とされており、今回のコホートでは周産期心筋症が検出できなかった。そのため研究計画に基づき、過去の蓄積データを応用して、周産期心筋症患者と非周産期心筋症患者との後ろ向き比較試験の検討を行っていく
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Causes of Carryover |
研究の進捗に遅れが生じたため、研究に使用予定の機材・物品を購入しなかったことにより予定の必要経費を使用することなく、次年度使用が生じた。研究計画に沿って次年度に使用するように計画している。さらに、周産期心筋症患者と非周産期心筋症患者との後ろ向き比較解析のための電子記憶媒体などの購入を計画する。
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