2022 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of a prediction system for healthy life expectancy in chronic respiratory diseases
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22K16174
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
大石 景士 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (60771409)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 慢性呼吸器疾患 / 健康寿命 / フレイル / 身体活動性 / GDF-15 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度には慢性呼吸器疾患のうち、間質性肺炎患者とCOPD患者において、健康寿命と関連の深いフレイルに関して合併率やフレイル検出に有用な指標を検討した。 まず、間質性肺炎患者におけるフレイル合併率の頻度の検討と、PROMs-D質問票がフレイル合併スクリーニングツールとして有用かどうかを検討した。自験例における間質性肺炎患者130例において健常、プレフレイル、フレイルの割合を調査したところ、28.5%、40.0%、31.5%の順であり、プレフレイルとフレイルの患者割合が多かった。また、フレイルの検出能を検討したところ、。%FVCや%DLCOといった呼吸機能の指標と比較して、mMRC、PROMs-Dといった呼吸困難スコアはフレイル予測に有用だった(mMRC AUC 0.88, PROMs-D AUC 0.92)。更に、mMRCスコアと比較してPROMs-Dスコアはフレイル評価の層別化により有用だった。 次に、COPD患者におけるフレイル合併率の頻度の検討と、フレイルスクリーニングツールとして1分間椅子立ち上がりテストが有用かどうかを検討した。自験例における安静時酸素化が保たれているCOPD患者53例において健常、プレフレイル、フレイルの割合を調査したところ、35.3%、35.3%、29.4%の順であり、プレフレイルとフレイルの患者割合が多かった。1分間椅子立ち上がりテストの回数はフレイルを検出する能力に優れており(cut-off値 21回、AUC 0.92、特異度 94.4%、感度 80.0%)、スクリーニングツールとして有用であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の対象となる患者数は順調に増えており、解析も順次行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、前向き観察研究のIRB申請および血清・画像バイオマーカーの測定システムの構築を行い、症例を蓄積していく。また、随時慢性呼吸器疾患とフレイルに関連する指標に関する横断的データの解析を行っていく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で国際学会への参加がオンライン参加となったことから当初の予定より旅費の支出が少なかった。次年度は、研究実績の概要通り、症例蓄積、血清・画像解析等のデータの解析等に係る経費を使用予定である。
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