2023 Fiscal Year Research-status Report
Type2/Non-type2の両指標による喘息,COPD,ACOの増悪予測検討
Project/Area Number |
22K16198
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 康仁 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (70769596)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 喘息 / COPD / ACO / Non Type 2 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究は2022年度以前より先行して行っており,現時点で,喘息患者46名,ACO患者32名,COPD患者35名を対象に解析を行っている.血清YKL-40濃度と増悪および呼吸機能との関連を評価した.まずエントリーから後方視的に増悪の有無を評価し,増悪を予測する血清YKL-40濃度のカットオフ値を検討したところ,カットオフ値は134 ng/mL(感度61.8%,特異度68.7%)であった.その後,前方視的に検討したところ,血清YKL-40≧ 134 ng/mLの患者は有意に増悪の頻度が高く(p < 0.01),且つ呼吸機能の低下が早い割合が有意に多かった(p < 0.05).したがって,血清YKL-40濃度は増悪や進行性気流閉塞を予測する指標となる可能性が示唆された.喀痰YKL-40濃度に関しては,血清YKL-40濃度と有意な相関は認めず,自覚症状との関連性を認めた. また,NGAL濃度に関しては,血清YKL-40濃度よりも測定できた症例数が少なく,現時点では参考値だが,血清NGAL濃度は喀痰NGAL濃度と有意な正の相関を認めた(p < 0.01).さらに血清NGAL濃度は血中好中球数と,喀痰NGAL濃度は喀痰好中球分画と正の相関を認め好中球性炎症を反映することが示唆された.血清・喀痰NGAL濃度ともに呼吸機能とは相関を認めなかった.このため,現時点での検討ではYKL-40濃度とNGAL濃度は異なる病態を反映している可能性がある. 今後は,血清および喀痰NGAL濃度の測定症例も増やして,且つtype 2バイオマーカー(好酸球や呼気NOなど)も含めて臨床所見との関係性について評価していく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年度は本研究の2年目にあたる.研究計画書に則り,最終的な予定症例数(喘息患者60名,COPD患者60名,ACO患者60名)を目標に当科外来通院中の患者のエントリーを行った.しかし,リクルートできた患者がまだ十分数ではなく,且つインフルエンザや新型コロナウイルスの感染流行に伴い,喀痰誘発検査などを一時的に自粛しなければならず,検体採取が困難となってしまった時期があったことが要因として考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き新規喘息,COPD,ACO患者のリクルートを行うとともに,現状集積した症例については,その後の肺機能や増悪の有無などの前向きな検討を行っていく予定である.また,Non-type 2バイオマーカーだけでなく,type 2バイオマーカーとの関連も併せて評価していく予定である.
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Causes of Carryover |
今回の予算の多くを占めるELISA用測定キットの発注量が予定より減少したことで次年度使用額が発生している.ELISAキットや学会参加費,研究に関連した書籍購入等の予算に充てる予定である.
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] Serum YKL-40 as a biomarker for predicting loss of lung function and neutrophilic airway inflammation in asthma, COPD and asthma-COPD overlap2023
Author(s)
Yasuhito Suzuki, Junpei Saito, Mami Rikimaru, Atsuro Fukuhara, Ryuki Yamada, Riko Sato, Takumi Onuma, Hikaru Tomita, Mikako Saito, Natsumi Watanabe, Takaya Kawamata, Ryuichi Togawa, Julia Morimoto, Yuki Sato, Hiroyuki Minemura, Takefumi Nikaido, Naoko Fukuhara, Kenya Kanazawa, Yoshinori Tanino, Yoko Shibata
Organizer
ERS International Congress 2023
Int'l Joint Research
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