2023 Fiscal Year Research-status Report
慢性腎臓病患者のサルコペニアにおける小胞体ストレスとアディポネクチンの関与
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22K16251
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
足立 浩樹 金沢医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10350761)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 小胞体ストレスマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
腎移植後1年目のeGFRは長期移植腎生着の予測因子として確立している。 しかしながら、予測精度をさらに向上させることが望まれている。2001年1月から2015年2月までに金沢医科大学病院で腎移植手術を受けたレシピエント51名を後ろ向きに検討した。death-censored graft lossの危険因子を同定し、移植後15年時点におけるgraft survivalを予測するNomogramを作成するためにCox回帰分析を実施した。最終的にNomogramに含まれた予測因子は腎移植後1年時点のeGFRおよび小胞体ストレスマーカーであるserum glucose regulated protein 78の2つであった。 the area under the ROC curveで評価したDiscriminationに関してはeGFR単独でのgraft suvival予測モデル(eGFR model)83.8 [66.7 - 100]に対してNomogram 0.92 [0.82-1.00]と両者に統計的有意差を認めなかったが(p=0.38)、Calibration plotで評価したCalibrationはeGFR modelと比較してNomogramの方が優れていた(Bootstrap法を用いた内部検証コホートにおいても同様の結果であった)。Decision curve analysis(DCA)で評価した臨床的価値は、eGFR modelと比較してNomogramの方がより幅広い診断閾値においてより大きいNet Benefitを認めた。以上から長期graft生存率予測における移植後1年目の血清GRP78の付加価値が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
能登地震の影響のため、腎移植症例以外の保存期CKD症例および透析症例の集積が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
腎移植症例以外の保存期CKD症例および透析症例の収集に努める。
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Causes of Carryover |
症例の集積が遅れており、次年度使用額が生じた。血清小胞体ストレスマーカー等のELISAキット購入費に用いる予定である。
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