2023 Fiscal Year Research-status Report
Single-cell analysis of autoantigen-reactive B cells in systemic sclerosis and development of novel therapeutic targets
Project/Area Number |
22K16258
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
深澤 毅倫 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (80884056)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 全身性強皮症 / サイトカイン / B細胞 / T細胞 / モデルマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、マイクロ空間を用いた独自の技術と方法論を用い、全身性強皮症(systemic sclerosis; SSc)における自己反応性B細胞の機能と役割を明らかにす ることを目的とした。まず抗Topoisomerase(topo) I抗体陽性SSc患者における末梢血中のtopoI特異的B細胞を抽出し、サイトカイン産生能などの解析を行った。 様々なサイトカインのうち、Interleukin (IL)-6やIL-23などの炎症性サイトカインを産生するB細胞やIL-10やIL-35などの抑制性サイトカインを産生するB細胞 がtopo I特異的B細胞集団中に存在することを見出した。これらの細胞内シグナル伝達経路やサイトカインがB細胞に与える機能解析を行い、それぞれの細胞集団に特徴的な経路が見られた。 次に強皮症モデルマウス解析に関して、topoI誘発SScモデルマウスを用いた。B細胞のaffinityの上昇とサイトカイン産生能の関係について検討を行った。topo I蛋白を免疫する毎にB細胞のtopo Iに対するaffinityは強められた。low affinityなB細胞が多いモデルでは、抑制性のサイトカインを産生するB細胞の割合が多く、high affinityなB細胞が多いモデルでは、炎症性サイトカインを産生する割合が多かった。 コンディショナルノックアウトマウスを用い、特定のサイトカインが強皮症の病態形成に与える影響について検討を行い、ある特定のサイトカインが強皮症の病態形成に重要であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
モデルマウス作成や解析などが順調に進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
全身性強皮症やそのモデルマウスにおけるサイトカインの役割を明らかにし、新たな治療標的の同定に役立てることを目的とする。
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Causes of Carryover |
当初計画は十分に練られていたが、研究の進展に伴い、当初予期し得なかった新たな知見が得られ、これを使用してより高度の研究成果を得るために、新たな知見の分析を行う研究計画や予定していた研究の一部を次年度に回した。これらは最も適切であり、他の方法では代替できないものである。
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