2022 Fiscal Year Research-status Report
アトピー性皮膚炎に対する新規治療の個別化医療のためのバイオマーカー探索
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22K16272
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
中嶋 千紗 近畿大学, 医学部, 講師 (50733573)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / かゆみ |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、アトピー性皮膚炎(AD)は多様なフェノタイプからなるヘテロな疾患であることが分かってきており、新しい治療薬の承認が進んでいる。しかし、ADのかゆみは治療に難渋する場合があり、今後も課題となることが予想される。そこで、本研究では、①エンドタイプに基づいた分類を行い、新規治療に奏功する因子を解明することと、②ADのかゆみのメカニズムを解明し、治療効果を高めることを目指している。 本研究では、①の目的のために、臨床検体を用いた網羅的解析を行い、ADの疾患サブグループであるエンドタイプを分類し、治療に奏功する因子を見出すことを目的としている。現時点では、新規治療実施者の臨床検体収集と、より侵襲の少ない方法での情報解析を実施するために、テープストリッピング法を用いた臨床検体収集方法の確立を行っている。また、②のために、特に我々が着目しているのは末梢グリア細胞である。過去のAD患者の皮膚検体を用い、免疫組織学的手法で末梢神経のマーカーとしてPGP9.5、非ミエリン形成シュワン細胞のマーカーとしてp75の免疫染色を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新規治療前後の臨床検体の収集に時間がかかっているためと、より侵襲の少ない方法での情報解析のために、テープストリッピング法によるサンプル収集の方法確立を進めていたため。
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Strategy for Future Research Activity |
上述したとおり、新規治療実施者の臨床検体収集をさらにすすめ、治療前後でフローサイトメトリーにてT細胞やGroup 2 Innate Lymphoid cells (ILC2)を含む免疫細胞の割合や、血清中の各種サイトカインやケモカインについて網羅的に解析を行う。今年度確立途中のテープストリッピング法を用いた臨床検体収集を加速させ、皮膚サンプルの収集と合わせて、遺伝子レベルでも網羅的に解析する。上述の解析を治療前後で実施し、臨床情報と紐づけることで、各AD患者をエンドタイプで分類し、治療奏功に関わる因子を見出す。 また、末梢グリア細胞のマーカー検索も併せて実施しながら、既知のマーカーと浸潤する免疫細胞、末梢神経との位置関係を3D構築など用い、具体的に明らかにする。
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Causes of Carryover |
臨床検体の収集がなかなか進まず、予定していた実験計画が遂行できなかったため。昨年度に収集したものと今年度収集したサンプルを合わせて、まとめて解析する予定で、解析のために必要な消耗品代として使用予定である。
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