2023 Fiscal Year Research-status Report
遺伝子改変iPS由来ミエロイドラインと免疫チェックポイント阻害薬併用療法の開発
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22K16285
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
木村 俊寛 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 寄附講座教員 (40879904)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | メラノーマ / 免疫細胞療法 / OX40 / OX40L |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も引き続き、無限増殖能を持ったマウスiPS細胞由来ミエロイド細胞(iPSC-pMC)と免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-L1抗体、抗CTLA-4抗体)との併用効果について、担癌マウスを用いて治療実験を行っている。マウスメラノーマ細胞を腹膜播種したマウスを非治療群、iPSC-pMC投与群、iPSC-pMC-OX40L投与群、抗PD-L1抗体+ iPSC-pMC投与群、抗PD-L1抗体+iPSC-pMC-OX40L投与群、抗CTLA-4抗体+iPSC-pMC投与群および抗CTLA-4抗体+ iPSC-pMC-OX40L投与群の7群に分け、併用による治療の上乗せ効果を検証する予定である。現在すでに抗PD-L1抗体単独に比べて、iPSC-pMC-IFNβ(インターフェロンβ)を併用することで治療効果が上乗せされることを確認しており、治療後のマウスの脾臓や腫瘍内のリンパ球について免疫染色やフローサイトメトリーでの解析を進めている。今後、iPSC-pMC-OX40Lでの治療上乗せ効果も確認予定である。 また、これまでは腹膜播種モデルに対して、腹腔内投与での治療効果を確認していたが、より実臨床での治療に近づけるため、皮下転移モデルに対する皮下投与での治療実験も並行して研究しており、こちらについても一定の治療効果を確認できている。引き続き、機能解析などを進めて論文作成に取り掛かる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスのパンデミックも沈静化してきており、順調に研究は進行できている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、マウスメラノーマに対するiPSC-pMCと免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-L1抗体、抗CTLA-4抗体)併用での治療実験を進め、その上乗せ効果を確認する。皮下転移モデルにおいても治療実験および機能解析の実験を進める。
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