2023 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism in activation of polycomb group protein PCGF6 deficient dendritic cells
Project/Area Number |
22K16311
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
平川 真弓 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 助教 (70871490)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ポリコーム / 樹状細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
ポリコーム群(Polycomb group:PcG)タンパクはエピジェネティック制御因子であり、ポリコーム抑制複合体1(PRC1)とPRC2に大別され、PRC1はそれぞれPCGFタンパク(PCGF1-6)により、6種類の複合体に分けられる。 従来型PRC1に分類されるPCGF2、PCGF4に比べて、異性型PRC1の構成要素であるPCGF1, 3, 5, 6の機能は不明なことが多い。 最近、樹状細胞(DC)が活性化されるとPCGF6の発現が減少するとともに、サイトカインの産生が増加することが報告された。しかしこの結果は全て培養細胞を用いた実験に基づいており、生体内DCにおけるPCGF6の機能は不明であった。そこで申請者は、DC特異的にPCGF6を欠損させるマウス(CD11cCre-Pcgf6fl/fl)を作製し、生体内DCにおけるPCGF6の機能を明らかにすることを目的とした。 Pcgf6欠損DCの生体内における役割について、OVAを発現するルイス肺がん細胞(LLC-OVA)をマウスの背部皮下に移植し、1週間後にOVA特異的なOT-Iマウス由来CD8陽性T細胞をCSFEでラベルした後、コントロール(Pcgf6fl/fl) の担がんマウスとDC特異的PCGF6欠損の担がんマウスに尾静脈移入した。T細胞の分裂を測定することで、DCの抗原提示能を間接的に測定できるため、3日後に腫瘍のサイズやT細胞の分裂をフローサイトメトリーで測定した。さらにリンパ節、脾臓をフローサイトメトリーでcDCの分布を調べた。その結果、コントロールとDC特異的PCGF6欠損マウスで腫瘍のサイズに差はなく、所属リンパ節におけるCD8陽性T細胞の増殖能に変化が見られなかった。さらに、DCのサブセットのcDC1、cDC2の割合についても、リンパ節、脾臓において差が見られなかった。
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