2022 Fiscal Year Research-status Report
Compass-like複合体のハプロ不全型がん抑制機構の解析
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22K16333
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
世良 康如 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (40836532)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Compass-like複合体 / -7/del(7q) / PTIP |
Outline of Annual Research Achievements |
7番染色体モノソミーや長腕の部分欠失(-7/del(7q))は骨髄系腫瘍で広く認められる。PTIPは7qに位置し、MLL3とともにCompass-like複合体の構成因子としてエンハンサー領域を規定するエピジェネティクス因子である。本研究では、申請者らの作製したPtipコンディショナルノックアウト(cKO)マウスの疾患に関わる表現型解析やタンパク質複合体解析、ゲノム網羅的な発現とエピジェネティクス修飾の解析を通して、骨髄系腫瘍におけるPTIPの7q新規ハプロ不全型がん抑制遺伝子としての可能性と病的意義を検討する。 本研究ではPTIP結合タンパク質の探索を無細胞合成系を用いて、PTIPと相互作用するエピジェネティック因子の探索を試み、31個の候補タンパク質を同定した。現在これらのタンパク質が実際に細胞内で相互作用しているかどうかの検証中である。 また、その他の組織におけるPTIP欠失の影響を排し、より造血組織に特化した解析を実施する目的で、Ptip cKO マウスと造血組織特異的な組み換えを誘導するVav-iCreマウスとの交配を行い、造血幹細胞分画兵の影響を検討した。その結果、PTIPヘテロ欠失では影響は認められないが、ホモ欠失により骨髄中の造血幹細胞画分の顕著な減少を認めた。 さらに7qハプロ不全型がん抑制遺伝子で、その欠失によりMDS様の表現型を呈するSAMD9L KOマウスの受精卵を理研BRCより導入、個体化復元を行い、現在繁殖中である。今後はPtip cKO/Vav-iCreマウスとSamd9L KOマウスの掛け合わせを進め、白血病発症の有無やMDS様表現型を呈するまでの期間を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画にはない方法で網羅的結合タンパク質の同定を行うことができ、当初の予定より速やかにPTIP結合候補タンパク質を同定することに成功した。しかしその一方で、造血組織に特化した解析を行うことで研究の精度をより高めるべく、Vav-iCreマウスとの掛け合わせを新たに行ったことで、このPtip cKO/Vav-iCreマウスの系統の樹立に時間を要した。やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
Ptip cKO/Vav-iCreによるヘテロ欠失マウス、ホモ欠失マウスの表現型解析(骨髄移植実験による造血幹細胞機能の検討、表面マーカー解析など、二次的遺伝子変異に対する白血病発症感受性の検討)を引き続き進める。また現在繁殖中のSamd9LマウスとPtip cKO/Vav-iCreマウスの交配を進める予定である。
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Causes of Carryover |
購入を予定していた試薬をキャンペーンなどを利用し安価に入手できたことに加え、研究計画に遅れが生じ、必要となる研究試薬や受託費用が次年度への持ち越しとなった。
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Research Products
(1 results)