2023 Fiscal Year Research-status Report
Still病の単球系細胞パイロトーシスと新規バイオマーカーとしてのガスダーミンD
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22K16347
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
永井 秀人 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (40876017)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 成人発症Still病 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度については,計画として患者数が得られた段階で患者血球または血清を試料とした主にGasdermin Dなどといった炎症性物質に関するプロテオーム解析などを行うものと予定していた.しかしながら,非常に稀少な疾患であることもあり,成人発症Still病患者が新規に得られなかったことから,今年度に関して実際の解析には至らなかった. 得られる新規患者試料数は,これまでの当所属大学病院での実績では年間で0~数例と年によりばらつきがあり,いずれにしても少数とはなることが多いが,本研究計画においては3例以上得られたところで実験や解析を開始する予定としており,2024年度に関しても引き続き上記の計画を継続する.現段階で既に,患者試料が揃った時点で上記実験に速やかに移行できる体制は整備している. 実験が開始された後は,得られた結果について,GO解析やパスウエイ解析など複数の解析手法を用いて解析することを検討し,疾患解明に寄与する新たな知見を明らかにし,さらにその次の課題につなげることを目的とする. また,本研究をより良いものとするべく,日本免疫不全・自己炎症学会学術集会や日本リウマチ学会総会・学術集会など,複数の学会に参加して最新の知見収集も行い,疾患理解の現状の課題について再確認や整理を行った.今後についても随時学会や研究会などから知見をアップデートしつつ,本研究で現課題を解決すべく検討を続ける.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は稀少疾患患者を対象とした研究であり,当該年度において新規患者が得られなかったことから,具体的な研究進捗に至らなかったため.しかしながら,必要研究試料が得られた段階で速やかに研究に取り掛かるべく,以後の研究遂行に関する体制は整えており,引き続き計画を継続する.
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Strategy for Future Research Activity |
複数の研究関連施設から新規発症患者を募り,患者確保に努める. 蛋白解析を行うことを前提とし,その解析結果を基にして新規知見を求める. また,結果に対して複数の解析アプローチを検討し,多様な角度から疾患機序の解明を目指す.
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Causes of Carryover |
2023年度において,当初想定していた実験・研究が,新規患者数の不足のため未施行となったことによる.当大学病院でのこれまでの新規患者発生実績は1年間でおおよそ0~5例程度と考えられ,3例収集時点で研究遂行予定としている.従って,引き続き新規患者獲得を続け,実験計画を遂行する予定である.
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