2022 Fiscal Year Research-status Report
Immunophenotyping focused on exhaustion markers and effector molecules of T cells in idiopathic inflammatory muscle diseases
Project/Area Number |
22K16357
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
佐々木 広和 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (30822639)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | PD-1 |
Outline of Annual Research Achievements |
炎症性筋疾患(IIM)患者の末梢血、筋組織におけるT細胞疲弊分子およびエフェクター分子の発現を同時に解析し、IIMにおけるPD-1陽性細胞の免疫表現型を明らかにする。また、Cタンパク誘導性筋炎(CIM)を用いて、脾臓、リンパ節、筋局所におけるT細胞疲弊分子およびエフェクター分子の経時的な発現の変化を解析し、自己免疫疾患モデルにおけるPD-1陽性細胞の免疫表現型の動的な変化を明らかにすることを目的とした。 患者末梢血単核球のフローサイトメトリーによる解析として、新規発症及びIIMの再燃例18名、寛解期のIIM患者18名から検体を回収した。CD4、CD8、疲弊分子、エフェクター分子の発現を解析した。活動期のIIM患者において、PD-1陽性細胞はエフェクター分子を高発現し、活性化していた。また、筋組織の解析として、新規発症のIIM患者10名から筋検体を得た。免疫染色でPD-1, PD-L1の発現を解析した。 CIMにおける疲弊分子、エフェクター分子の発現パターンの動的な解析を行い、PD-1陽性T細胞はエフェクター分子を高発現していることがわかった。PD-L1ノックアウトマウス(PD-L1KO)を用いて、CIMを誘導し、野生型マウスとCIMの重症度を比較した。PD-L1KOでは筋にPD-1+CD8+T細胞が多く浸潤し、CIMが重症化した。これらの結果から、PD-1陽性T細胞は筋炎において、エフェクター細胞として機能していると考えられた。 本研究成果は自己免疫疾患の免疫疲弊に関する新たな知見となる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウスの検討が予定より遅れているが、ヒト検体の収集は順調に進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
ヒトIIMの筋検体の回収を継続する。 CIMを誘導した野生型マウスの脾臓、リンパ節、筋組織をCIM誘導2週、4週、6週後に回収する。また、慢性化したCIMおけるサブセットの変化を検証するため、野生型マウスにCIMを誘導4週後にCFAを皮下注射し、CIMを持続させる。初回免疫から6週、8週、10週後に脾臓、リンパ節、筋組織を回収する。急性及び慢性CIMマウスから回収した細胞のCD4, CD8, PD-1, TOX, NR4A1, FASL, perforin, granzyme B発現をマルチカラーフローサイトメーターで解析する。
|
Causes of Carryover |
2023年度中に使用予定だった試薬の2022年度中の納品が間に合わなかった。2023年度に繰り越し、予定通り、購入する。
|