2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of mechanisms for involvement of cellular senescence in the pathogenesis of RA-ILD
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22K16366
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
渡邉 萌理 東邦大学, 医学部, 助教 (10726300)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 細胞老化 / senolytics |
Outline of Annual Research Achievements |
p21免疫染色を行う事により、SKGマウスにおける間質性肺炎(SKG-ILD)の肺線維化部位には、zymosan投与4週後からp21を発現する細胞を認め、線維化の進行と共にp21陽性細胞が増加する事がわかった。RT-qPCRにおいてもp21をコードするCdkn1aの有意な上昇を認め、SKG-ILDの病態に細胞老化が関連する事が示唆された。 また、senolyticsとして当初検討していたbis-2-(5-phenyl-acetamido-1,3,4-thiadiazol-2-yl)ethyl sulfide (BPTES)を腹腔内投与し、BPTESがILDの発症を抑制する事ができるか検討を行った。しかし、BPTESを投与した群とコントロールとしてDMSOを投与した群を比較して、SKG-ILDの発現に有意な差を認めなかった。SenolyticsをDasatinibとQuercetinの混合(D+Q)を2週間に1回、3日間連続して内服する方法に変更し、コントロール群と比較したところ、D+Qを投与した群はRT-qPCRでp21をコードするCdkn1aと、I型コラーゲンをコードするCol1a1の発現が有意な低下を認め、老化細胞が除去されることにより、線維化が抑制されている可能性が示唆された。また、肺組織にMasson trichrome染色をを行い、Ashcroft法による肺線維化の評価を行った。D+Q群はコントロール群と比較して、有意差はつかなかったが線維化が抑制されている傾向にあった。また、D+Qの投与により、どのような免疫細胞が変化するかフローサイトメトリーで解析を行ったところ、CD45陽性細胞においてD+Q群はコントロール群より有意な低下をみせた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
senolyticsをD+Qとしたことで、フローサイトメトリー解析においてBPTEを投与していた実験と比較して有意な老化細胞遺伝子の低下を認め、senolyticsの有効性を確かめる事が出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後p21がどのような細胞から出ているか、免疫染色やフローサイトメトリーで解析し、シングルセル解析まで予定する予定。
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Causes of Carryover |
当初予定していたsenolyticsを変更したことにより、SKGマウスを用いたsenolyticsの実験回数が予定より少なかったため、未使用額が生じたため。 次年度はSKGマウスを用いた実験回数を増やす他、フローサイトメトリーや免疫染色を行うための抗体試薬などにも費用をあてる予定である。
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Research Products
(1 results)