2022 Fiscal Year Research-status Report
To clarify the autoreactive T cells in Graves' Disease using single cell analysis
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22K16417
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
橋本 善隆 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (70806140)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | バセドウ病 / T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
甲状腺自己免疫疾患であるバセドウ病は、甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体を持続的に刺激する自己抗体が産生されることが病態の中核であると考えられているが、バセドウ病の病態形成の主体である自己免疫反応を標的とした治療法は存在しない。本課題ではTSH受容体由来抗原ペプチドに反応する濾胞ヘルパーT細胞を同定し、その自己反応性T細胞受容体(TCR)配列発現遺伝子及び細胞表面マーカーを明らかにすることで、自己免疫反応自体を制御し、バセドウ病を寛解に至らせる新規治療を開発することである。 現在は、当初の予定よりもやや遅れてはいるが、バセドウ病に対して甲状腺摘出術患者より甲状腺検体および末梢血単核球の採取を実施した。現在、甲状腺検体および末梢血単核球を用いて当初の予定通り、標準化immune Phenotype、サイトカインアッセイ、単一細胞解析を順次行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
検体の採取が予定よりもずれこんでしまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本課題により3症例間で自己反応性T細胞のTCRの相同性を比較検討することが可能であり、バセドウ病発症に関連するT細胞およびTCRを明らかにできると考える。今回の検討で同定した自己反応性TCRがどのような立体構造をとるか、どのペプチドを認識するか、さらには同定したTCRのTSH受容体抗原に対する反応の再現性など今後解決する課題であるが、まずはバセドウ病の成因の根幹である自己反応性のTCRを本研究で同定することで今後新たな治療薬の開発につなげていく。
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Causes of Carryover |
検体採取の時期が当初の予定よりもやや遅れたため、本来であれば実施している予定であった、標準化immune Phenotype、サイトカインアッセイの一部しか実施できていない。現在すべての検体の採取は終了しており、残りの検体での標準化immune Phenotype、サイトカインアッセイを実施するとともに、単一細胞解析等を次年度に実施する。
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