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2022 Fiscal Year Research-status Report

転写活性化融合遺伝子の解析による非β細胞腫瘍性低血糖の発症メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 22K16418
Research InstitutionWakayama Medical University

Principal Investigator

河井 伸太郎  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (60794807)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords非β細胞腫瘍性低血糖 / NICTH / IGF2 / SFT / NAB2-STAT6
Outline of Annual Research Achievements

非β細胞腫瘍性低血糖(NICTH)の詳細な発症メカニズムが長らく不明なままである原因の1つとして、疾患の稀少性があげられる。それゆえ、新規NICTH症例の集積は極めて重要である。本研究では、孤立性線維性腫瘍(SFT)症例の臨床データを継続的に蓄積し、それらを解析することにより、NICTH発症の臨床像を明らかにすることを計画していた。
当該年度においては、SFTが随伴しインスリン分泌抑制の所見を認める、いわゆる典型的な臨床像を有する低血糖症例を、新規NICTH症例として本研究に3例登録することができた。さらに、これら3例に対してwestern immunoblotによるbig IGF2蛋白の検出を行った。3例のwestern immunoblotの結果はすべて、これまで本研究に登録済のNICTH症例のwestern immunoblotの所見同様、big IGF2の発現亢進およびmature IGF2の抑制を示していた。これら新規症例の登録により、今後より強い統計学的有意性を持ったNICTH発症像の明示が可能となることが期待される。
そのために、まずは過去の登録済症例とともにbig IGF2の定量的解析を行う。併せて、インスリン受容体に結合能を持つインスリン、IGF1、IGF2の血中濃度測定等の代謝作用的側面でのデータ解析、腫瘍径との関連性等の細胞増殖作用的側面でのデータ解析についても進めていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新規症例の登録・解析状況については、十分な数を確保できているとはいいがたいものの、疾患の稀少性を考慮すると最低限の数は確保できているものと判断している。
一方で当該年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、診療業務量が研究計画作成当初に想定していたものより大幅に増加し、当初予定していた実験施設の利用に制限がかかってしまった。これにより、腫瘍における転写活性化融合遺伝子の発現とNICTH発症の関連性にかかる細胞実験については、計画当初よりもやや遅れている状況である。

Strategy for Future Research Activity

2023年5月8日より新型コロナウイルス感染症が5類感染症になり、以降の診療業務内容や実験施設の利用に関しては、研究計画作成当初の状況に戻っていくことが期待される。
随時、転写活性化融合遺伝子とIGF2遺伝子の発現に関する細胞実験を進めていく予定である。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、研究に充てうる時間の減少・実験施設の利用制限等が生じ、当初進める予定であった細胞実験が施行できなかったため、次年度使用額が生じた。
細胞実験はもともと次年度まで施行予定であり、次年度で2年度分の実験の完了を目指す。

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Published: 2023-12-25  

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