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2022 Fiscal Year Research-status Report

肝移植におけるsiRNAと機械灌流法を用いたシグナル遮断による虚血再灌流傷害抑制

Research Project

Project/Area Number 22K16436
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

藤好 真人  北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (90844720)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2024-03-31
Keywords肝移植 / 機械灌流 / 核酸治療 / 虚血再灌流傷害
Outline of Annual Research Achievements

当研究では体外機械灌流法を導入したマウス肝移植モデルを実験系として用いる。前実験において、リポフェクション法を用いた肝臓へのsiRNAトランスフェクションは数時間で行うことができる一方で非生理的低温下では導入効率が著しく低下することが分かっている。そのため、本研究においてsiRNAの体外導入は37℃での常温機械灌流を介して行う予定である。マウス肝移植において常温機械灌流を導入した報告はこれまでにないため、当研究ではまずその技術的確立が必要となる。我々はこれまでに低温機械灌流およびsub-normothermic machine perfusionには成功しているが、これらに比べて常温機械灌流は酸素担体による酸素送達、灌流液の品質維持、灌流ダイナミクスの精密な制御など技術的要求が高く、今年度はその条件検討に多くの時間を費やした。常温機械灌流では低温機械灌流に比べ、より正確な門脈灌流圧測定とポンプコントロールを要するため、灌流装置の改良を行った。酸素担体として赤血球を含有する灌流液を充分量作成することはマウスでは難しいため、血液ドナーからの高効率の赤血球採取法の開発および灌流回路の小ボリューム化を進めた。灌流温度の上昇と灌流液の小ボリューム化は灌流中における灌流液の急激な品質低下につながるため、その条件検討に多くの時間を費やしている。灌流回路については、横隔膜を合併摘出し、肝上部下大静脈を閉鎖する術式によりドレナージ系を閉鎖回路化することにより灌流液ボリュームの大幅な減量を可能とした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

マウス肝臓のnormothermic machine perfusionは技術的要求が非常に高く、条件検討に時間を要している。hypothermic machine perfusionに比べ、より精密な灌流パラメータの測定のため、多くの点で灌流装置の改良を要した。また、酸素担体として赤血球を含有する灌流液をマウスのスケールで作成することは難易度が高く、これらの条件検討に多くの時間を要している。

Strategy for Future Research Activity

本研究はsiRNAによるgene silencing技術を用いた移植臓器の体外治療法に関するproof of concept研究であり、マウスにおけるnormothermic machine perfusionの確立は本研究の核となる部分であり、これには十分な時間をかけて取り組む予定である。この技術の確立後は、凝固因子を標的とするsiRNAを用いた実験で、このモデルを評価する。その後、HMGB-1を標的とするsiRNAを用いた実験で体外治療の有効性を評価する。

Causes of Carryover

現在、Normothermic machine perfusionの確立に時間を要しており、高額な試薬を要するsiRNA導入実験への移行が遅れているため。

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Published: 2023-12-25  

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