2023 Fiscal Year Annual Research Report
腎ラブドイド腫瘍におけるmiRNAネットワークの治療標的としての可能性
Project/Area Number |
22K16471
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
長崎 瑛里 自治医科大学, 医学部, 助教 (70845354)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 腎ラブドイド腫瘍 / 核酸医薬 / miRNA / 標的遺伝子 / Neuropilin 1 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度は、miRNA-mRNA比較統合解析により、腎ラブドイド腫瘍(RTK)の腫瘍関連遺伝子の候補としてNeuropilin 1(NRP1)を同定した。さらに、RTK細胞においてNRP1の発現を抑制すると、細胞浸潤能と遊走能が抑制されることがわかった。今年度は、RTK細胞においてNRP1の発現抑制により発現が変化する遺伝子を絞り込むことを目的に、マイクロアレイを用いた網羅的発現解析を行った。結果、RTK細胞においてNRP1の発現抑制により発現が低下する遺伝子を28個、発現が上昇する遺伝子を24個抽出した。抽出した遺伝子群には細胞運動に関与するものも含まれており、これらの遺伝子を対象に、NRP1との関係性やRTK細胞における役割について検討を継続している。 一方、miRNA-mRNA比較統合解析により、NRP1を標的とし、かつRTK細胞株において低発現である8つのmiRNAを同定した。そのうち、miR-320aとmiR-320bについてqRT-PCRを施行したが、コントロールのヒト胎児正常腎由来細胞株HEK293Tと比較して、RTK細胞株において低発現であることを確認できなかった。 また、NRP1以外のRTK腫瘍関連遺伝子の探索も継続した。miRNA-mRNA比較統合解析により、RTK細胞で高発現のmiRNAの標的遺伝子であり、かつRTK細胞株において低発現である28の遺伝子を抽出した。この28の遺伝子を対象にGO enrichment解析を行い、RTK細胞における発現変動遺伝子の機能的特徴を検討したが、有意な結果は得られなかった。 以上より、本研究期間内に得られた結論として、NRP1はRTKにおいてOncogeneとして腫瘍細胞の浸潤や遊走を促進する可能性があり、RTKの新たな治療標的となりうることが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Knockdown of TFAP2E results in rapid G2/M transition in oral squamous cell carcinoma cells2024
Author(s)
Ryo Sakai, Kyoko Fujiwara, Eri Nagasaki-Maeoka, Yoshinori Inagaki, Bin Yamaoka, Eri Muto-Fujita, Yusuke Kamidaki, Tsugumichi Koshinaga, Shuichiro Uehara, Tadateru Takayama, Shuichi Sato.
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Journal Title
Oncology Letters
Volume: 27
Pages: 128
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] 分子内エチレングリコールの数が新規呼吸鎖複合体Ⅰ阻害剤9bwの機能に与える影響2023
Author(s)
藤原恭子, 関本和洋, 廣田大樹, 神戸洸哉, 金城はなか, 小林佑朔, 松田大聖, 村上瑞希, 坂口陸, 佐藤睦, 長崎瑛里, 池田和博, 高山賢一, 井上聡, 大月穣.
Organizer
第82回日本癌学会学術総会