2023 Fiscal Year Research-status Report
大腸癌における静止期癌幹細胞および共局在細胞の解析
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22K16487
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
廣瀬 遥香 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (90764754)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 細胞間コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、大腸癌幹細胞維持機構における静止期幹細胞の性質と役割をインフォマティクスの手法を用いて明らかにし、幹細胞を標的とした新規治療戦略の開発を目的としている。静止期幹細胞の挙動と腫瘍環境におけるその役割を解明することで、より効果的かつ持続可能な治療法の確立を目指す。具体的には、静止期幹細胞が腫瘍の形成や進行にどのように関与しているかを詳細に解析し、それに基づいた治療法の開発を進めている。 本年度は、空間的トランスクリプトームデータの解析技術をさらに発展させ、これまでよりも広範囲な新規細胞局在推定方法を開発した。これにより、腫瘍微小環境における静止期幹細胞の位置や周囲の細胞との相互作用をより詳細に把握することが可能となった。新たに開発した解析手法を用いて、隣接する細胞間の相互作用だけでなく、中程度の距離を介して行われる細胞間相互作用も検出することができるようになった。この技術進歩により、腫瘍微小環境における広範な細胞間ネットワークの理解が一層深まり、これまで見落とされていた相互作用の多くを捕捉することが可能になった。新たに開発した解析手法により、細胞間相互作用の検出範囲を拡大し、隣接する細胞間のみならず、中程度の距離を介した相互作用も検出可能となった。この手法により、広範囲にわたる細胞間ネットワークを解析し、腫瘍微小環境における複雑な相互作用パターンを明らかにした。 得られたデータを基に、細胞間相互作用の担い手と推測される複数のリガンド分子を特定した。これらのリガンド分子について、実験的検証を進め、その機能を解析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
検証実験について条件を増やして検討中のため
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Strategy for Future Research Activity |
検証実験が結果を追加し論文を投稿する見通しである
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Causes of Carryover |
検証実験の遂行と論文作成のため
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