2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of new therapeutic strategy for treatment-resistant colorectal cancer by CRISPR genome-wide analysis
Project/Area Number |
22K16492
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
鉾之原 健太郎 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (40876520)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | CRISPR-Cas9 / 大腸癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
①2022年度に続き、CRISPR Cas9による治療抵抗性大腸癌のゲノムワイド解析の予備実験を遂行した。2023年4月から5月にかけて、大腸癌細胞株(HCT116、DLD-1、SW480)に対して使用する大腸癌治療のキードラッグ(オキサリプラチン、イリノテカン、5-FU)の阻害濃度の検討を行った。6月には、CRISPR Cas9導入のセレクションを行う抗菌薬(Puromycin、Blasticidin)の濃度の検討を行った。7、8月にはHCT、DLD-1、SW480に対してCas9を導入し、ウェスタンブロットを用いてDLD-1、SW480細胞株にCas9が導入できていることを確認した。なお、HCT116細胞株へのCas9の導入は今回はできていなかった。9、10月で、Cas9を導入した大腸癌細胞株にVEGFAノックアウトCRISPRレンチウイルスを導入し、試薬濃度の検討を行った。また、VEGFA遺伝子をノックアウトできていることを確認した。 ②予備実験を終え、10月からWhole Human geneを対象としたCRISPRプラスミドの作成を開始し、成功した。11月からは、作成したプラスミドをLenti293T細胞に導入し、レンチウイルスを作成、高いクオリティで成功していることを確認した。12月には、作成したCRISPRレンチウイルスをCas9-SW460細胞株に導入し、抗菌薬セレクションの後、イリノテカン暴露群、コントロール群の2群に分け、それぞれのDNAを抽出した。2024年1月にベクタビルダー社にDNAのNGS解析を依頼し、結果を待っている。2月、3月で5-FU、オキサリプラチンに対しても同様の実験を行い、DNA抽出まで行うことができた。DNAのNGS解析結果を基に、バイオインフォマティクス解析ソフト(MaGECK, PinAPL)を用いて薬剤耐性に関連する遺伝子を特定する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度からの遅れ(レンチウイルスを扱うP2実験室を確保するのに時間を要した。さらに、遺伝子組換え新規実験申請の許可が下りたのが2023年2月であり、研究開始に遅延が生じた。)
|
Strategy for Future Research Activity |
DNAのNGS解析結果を基に、バイオインフォマティクス解析ソフト(MaGECK, PinAPL)を用いて薬剤耐性に関連する遺伝子を特定する。 遺伝子の特定後は、対象の遺伝子を複数の大腸癌細胞株でノックアウトまたはノックダウンさせ、再現性の確認を行う。
|
Causes of Carryover |
学会参加時の旅費に使用する予定だったが新型コロナウイルスの影響により中止となったため、次年度の学会参加に使用する。
|