2022 Fiscal Year Research-status Report
Roles of glycated HMGB1 in gastrointestinal cancer
Project/Area Number |
22K16497
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
西口 由希子 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (40867727)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 糖化HMGB1 / 糖尿病 / 大腸癌 / 膵癌 / A1C |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、大腸癌56例、膵管癌12例について、新鮮組織からタンパクを抽出しウェスタン法により糖化HMGB1を検出し半定量 を行った。また、患者血中A1C濃度のデータと比較検討した。その結果、糖尿病罹患大腸癌および膵管癌では糖化HMGB1レベルは非糖尿病罹患大腸癌および膵管癌よりも有意に高レベルであった。また、糖尿病病罹患大腸癌および膵管癌では糖化HMGB1濃度は血中A1C濃度と相関していたが、は非糖尿病罹患大腸癌および膵管癌では相関は認められなかった。さらに、糖尿病罹患大腸癌および膵管癌では糖化HMGB1レベルとN因子の間に相関が認められた。今後症例数を増やすことによりT因子やM因子との相関も認められる可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、ヒト大腸癌・膵管癌症例の新鮮組織を用いた糖化HMGB1レベルの検索を行い、その他のパラメーターとの検討を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
申請時の計画に従って、糖尿病マウスモデルにおける糖化HMGB1の動態と腫瘍進展への影響の検討:ストレプトゾシンによりラ氏島β細 胞を障害したマウスに同系の大腸癌細胞株あるいは膵管癌細胞株を同所接種し、糖尿病合併モデルとして非糖尿病同所接種モデルと比較する。 比較対象は、腫瘍増大、転移とともに、ヒト癌組織と同様に腫瘍からタンパクを抽出し、糖化HMGB1レベル、幹細胞性、増殖性、アポトーシス の検討とリン酸化タンパクアレイを施行する。さらに、血中糖化HMGB1を測定し血中マーカーとしての可能性を検討する。
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Causes of Carryover |
実験動物の搬入が年度を跨いで本年度になってしまったため。
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Research Products
(10 results)