2023 Fiscal Year Research-status Report
樹状細胞サブセットに注目した大腸癌新規がん免疫療法の開発
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22K16520
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
水本 有紀 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (60596980)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 大腸癌 / がん免疫療法 / 樹状細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
新規がんワクチンを用いてin vitroでの免疫学的評価を行った。健常人のHLA:2402であるPBMCを用い、新規がんワクチンによる抗原特異的CTL誘導を検索した。HLA-A24陽性の健常人の末梢血から得られたPBMCに、XCL1-WT1連結ワクチンまたは比較群としてWT1のHLA-A24拘束性エピトープペプチド(CYTWNQMNL)を添加し、2%AB serum添加AIMVで48well flat bottom cell culture plateにて培養を行った。XCR1+DCをenrichする実験においては、同一検体より採取したPBMCからヒトXCR1+DCに相当するBDCA3+DCをMACSで単離してXCR+DCとして添加した。XCR1+DCをdepletionする実験においては、PBMCからMACSでXCR1+DCを除去したPBMCを用いた。3日毎にIL-2 (20IU/ml)と2%AB serumを添加したAIMVでHalf medium changeし、7日目に細胞を回収して得られたResponder細胞をStimulator細胞で再刺激を行た。Stimulator細胞は同一検体より採取したPBMCにWT1ペプチドまたはXCL1-WT1連結ワクチンを添加して放射線照射にて非動化し、Plateにまき上清を除去した接着細胞を用いた。14日目に培養細胞を回収してEffector細胞とし、WT1ペプチドをパルスしたA24+LCL細胞をTarget細胞として4hr51Cr-release assayにて特異的細胞障害活性を解析をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新規がんワクチンを用いるin vitroでの免疫学的評価を行うことに当初遅れが生じた。健常人のHLA:2402であるPBMCを用いたが、抗原特異的CTL誘導を評価する際に、コンタミネーションが生じたため正確な評価をすることに難渋した。また、大腸癌患者におけるPBMCの採集に関して、当初の計画より遅れが生じたために、次年度に実施する計画となった。
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Strategy for Future Research Activity |
まず大腸癌患者のPBMCを採集することを最優先とする。収集できたら速やかに、XCL1-WT1連結ワクチンの大腸癌患者におけるin vitroの評価を行う。その結果を基に、2024年度に予定していた大腸癌患者における新規がんワクチンの効果予測と癌微小環境の検討を行う。
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Causes of Carryover |
2023年度の研究計画において、一部、おくれが生じたため、解析が施行できなかった実験系があった。このため次年度使用額が生じました。この使用計画としては、大腸癌患者由来のPBMCが採集できたなら速やかに使用する計画です。
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