2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of cell-stromal interaction in biliary cancer using organoids and genomic analysis and development of target therapies
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22K16548
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
椎原 正尋 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (00907701)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 胆道癌 / オルガノイド / ゲノム / 遺伝子解析 / 個別化医療 / 癌微小環境 / 繊維芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では患者由来胆道癌オルガノイドと癌関連繊維芽細胞(CAF)を用いて、双方のinteractionと、CAFの腫瘍増殖における役割を遺伝子解析から明らかにする。さらに、解析結果から導いた標的療法の効果をオルガノイド-CAFで検証することで、cancer stroma targeting therapyのin vitroモデル開発を目指す。 既存の胆道癌オルガノイドに加えてサンプル数を増やすために新規培養を試みた。また癌腫による比較検討も考慮し、膵胆道腫瘍(膵癌、胆管癌、胆嚢癌、膵管内乳頭粘液性腫瘍、膵粘液性嚢胞腫瘍、膵充実性偽乳頭状腫瘍)に範囲を広げて培養を行った。術前画像で腫瘍径10mm以上の膵胆道腫瘍の対象症例70例のうち、転移などで手術不能となった症例を除いた計54例の膵胆道腫瘍のオルガノイド培養を試みた。同時にCAFと正常繊維芽細胞(NAF)の培養も行った。我々の既存のオルガノイド培養プロトコールに、酵素処理時間や、培養液に添加する成長因子の改変を加えて培養成功率や長期培養確立をさらに改善した。 長期培養(3ヶ月以上)が可能だったオルガノイドは機能解析に回すために、原発腫瘍のexome sequenceを行い、ドライバー遺伝子変異を抽出し、オルガノイドでも特異的遺伝子変異の有無を確認した。またオルガノイドと原発腫瘍は標本の免疫染色を行い遺伝子発現の確認、比較を行った。また、長期培養が可能だったCAFとNAFは、標本を作製し特異的免疫染色を行い、上皮細胞が混在していないことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
増殖アッセイ、遺伝子改変操作などの機能解析を行うためには長期培養が可能なオルガノイドと繊維芽細胞が必要なため、まず細胞libraryの作成をおこなった。培養条件を調整しながら培養を行い、機能解析につなげるためのオルガノイドを整えることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
患者由来癌オルガノイドと繊維芽細胞の共培養を行い、遺伝子発現の変化を同定する。正常線維芽細胞(NAF)と癌関連繊維芽細胞(CAF)による違いも同定する。発現の変化を認めたターゲット遺伝子に関しては、そのターゲット治療薬の効果をオルガノイドで検証する。 培養の行程はタイムラプス観察を行い増殖・進展形態の比較観察を行う。
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