2022 Fiscal Year Annual Research Report
免疫チェックポイント分子を用いた肺移植拒絶反応における新規免疫寛容の誘導
Project/Area Number |
22K16564
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
海寳 大輔 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (30802558)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 肺移植 / 慢性拒絶反応 / 慢性移植肺機能不全(CLAD) / 免疫チェックポイント分子 / 免疫反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス同所性肺移植モデルについては、慢性拒絶反応(CLAD)モデルの作成を進めている。C57BL/6からC57BL/6へと左肺を移植するisograftを作成しコントロールとして、CLADモデルとしてドナーC57BL/10(MHC H2b)からマイナー抗原不一致のレシピエントC57BL/6(MHC H2b)に移植するモデルを用いて行っているが、CLADモデルのCLAD発症率が安定しないため、他のCLADモデルでの研究も検討している。肺の病理組織検査(H-E染色)、免疫染色(trichrome染色、PD-L1染色)の他に、肺、リンパ節より抽出したmRNAに対する、PD-1発現解析や、各臓器やserumでのサイトカイン及びサイトカイン産生細胞の解析について今後進めていく予定である。 レトロウイルスベクターを用いてCIITA遺伝子を遺伝子導入することによりMHC classIIを発現させる手法を利用して、抗原提示能を有するマウス免疫細胞を作製し、PD-L1を含む免疫チェックポイント分子を同時に強発現させることにより、拒絶反応(抗原抗体反応)を抑えられるかどうかの検討を進めている。レトロウイルスベクターを用いることにより、MHC classIIおよび免疫チェックポイント分子を同時に強発現することは可能であった。現在、in vitroでの抗原提示反応への影響について検討中である。その後、CLADモデルを用いて、移植前7日前にレシピエントの尾静脈よりマウス免疫細胞を投与してドナー特異的免疫寛容状態作成後に肺移植を行い、in vivoでの拒絶反応への影響についても検討していく。
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