2023 Fiscal Year Research-status Report
肺間葉系幹細胞を介した肺線維化メカニズムの解明:新たな治療アプローチの開発
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22K16608
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
辻本 宜敏 近畿大学, 医学部, 講師 (70783083)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 細胞障害性 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺線維症モデルマウスの作成にあたって、まずは作成に使用する物質(ブレオマイシン、リポポリサッカライド)による間葉系幹細胞への影響を検討することとした。 肺線維症モデルの作成に用いるブレオマイシン、リポポリサッカライドによる肺間葉系幹細胞への細胞障害性を検討するために乳酸脱水素酵素(Lactate dehydrogenase:LDH)量の調査を行った。動物愛護の観点からまずは細胞株を使用して条件検討を行うこととした。細胞株にはNG108-15株を用いた。その結果、リポポリサッカライドにおいてはLDHの上昇が認められたがブレオマイシンについてはLDH量に変化は見られなかった。ブレオマイシンの投与方法は後に検討することとし、次いで低酸素環境や高血糖環境の影響を調査するために同様にLDH量の調査を行った。低酸素環境においてLDH量の上昇は認められたが高血糖による影響は一定ではなかった。培地に含まれるグルコースによる浸透圧の影響も考慮し終末糖酸化物(Advanced glycation endproducts:AGE)を付加し、細胞障害性を検討することとした。AGEの負荷によりLDH量の上昇がみられることから、高血糖環境による細胞障害性がみられるであろうことが予測された。しかしながら高血糖環境において結果が一定でないことからブレオマイシン、グルコース投与下の条件ではさらなる条件の検討が必要であることが考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床業務負担のため、研究にエフォートを割けない状況が続いているため。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞株を変え、障害刺激を変えて条件を検討中である。
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Causes of Carryover |
研究計画の遅れのため、必要物品の調達に遅滞が生じたため。次年度は研究遂行とともに必要物品の購入にあてる計画である。
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