2023 Fiscal Year Research-status Report
Utilizing inspiratory reduction in central venous pressure to assess respiratory efforts
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22K16627
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岡原 修司 岡山大学, 大学病院, 助教 (20633720)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 中心静脈圧 / 呼吸性変動 / 波形解析 / 呼吸負荷 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は集中治療室において、呼吸サポートが必要な患者が強い吸気努力を呈した際に中心静脈圧が大きく変動する事を経験し、それが呼吸負荷の指標となりえるかどうか、そして中心静脈圧波形の呼吸性変動を定量化することが可能であるかどうかを検証すべく、本研究を開始した。昨年度から引き続き、今年度の実績に関しては大きくは以下の3つである。 ①中心静脈圧の波形データの抽出 ②中心静脈圧の波形解析と呼吸性変動の定量化 ③実際に抽出した呼吸性変動と臨床におけるアウトカムとの関連性が見られるかの調査
中心静脈圧波形から解析ソフトを用いて、呼吸性変動の抽出・定量化を実施している。波形データには心臓由来の波形以外にも多くのノイズが混入しており、症例ごとのバリエーションも多いため、特に定量化には工夫が必要であった。現在は工学部の専門家からのアドバイスを受けつつ、解析方法(フィルター設定や観察期間など)と計算プログラムの議論を行い、その手法を試行錯誤しつつ、作成を行っている。最終的には人工呼吸器離脱前の波形解析結果から、呼吸負荷の評価や人工呼吸器離脱後の合併症予測を行うことを目標に研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
中心静脈圧波形には呼吸性変動成分以外の心拍や体動に伴うノイズが多く、一定の解析手法ですべての波形から呼吸性変動成分のみを抽出することが困難であることが判明した。正確な定量化を目指して、解析方法や計算プログラムの調整を継続している。 現在は波形解析経験のある専門家からの助言を参考に解析方法の改変(フィルター設定や観察期間の調整)を行い、定量化に向けての専用プログラムの作成にようやく到達できそうではあるが、当初設定した計画からは遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
まず現在作成中の解析コードおよび計算プログラムを使用し、呼吸性変動の抽出を行う。 より多くの波形データを解析するためには集中治療室入室患者を対象とした観察研究にて、人工呼吸器離脱の前後で中心静脈圧の変動がどう変化しているか、また呼吸器離脱の成否に関連しているかどうかの評価を行う。
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Causes of Carryover |
物品費等の購入について予定より節約できたため、次年度使用額が生じた。 予定よりも中心静脈圧波形の解析に難渋し、解析コードや計算プログラムの作成に時間を要したため、今年度に研究結果を発表するに至らなかった。 次年度においては現在のコードを使用して、人工呼吸器離脱の成否との関連性の調査を進めており、学会発表および論文報告のために使用する予定である。
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