2023 Fiscal Year Research-status Report
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22K16654
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 定之 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (00837148)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | spinal cord injury |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度はin vitroでSurface Plasmon Resonance法(SPR法)、Isothermal Titration Calorimetry (ITC)、Western Blotting(WB)で候補薬剤とPTPRσとの関連を調査した。加えて、コンドロイチン硫酸プロテオグリカン(CSPG)をコーティングした培地でマウスのDorsal Root Ganglion(DRG) cultureを行い、候補薬剤の軸索再生効果を検討した。今年度はin vivoでの実験を行った。8週齢のSprague- Dawley 種雌ラットを使用し、第9胸椎椎弓切除を行い、脊髄損傷装置を用いて200kdynの胸髄圧挫損傷モデルを作成し、候補薬剤が脊髄損傷後の機能回復を促進するかどうかを調査している。脊髄損傷後24時間後から候補薬剤を毎日皮下注射し、運動機能はBasso, Beattie and Bresnahan (BBB)スコアとFoot Faults test、感覚障害はTouch testで評価している。さらに、脊髄損傷後の電気生理学的回復に対する効果を脊髄損傷後84日目に、Th7胸髄に電気刺激を与え、腓腹筋で反応を記録する運動誘発電位モニタリングを行っている。加えて、脊髄損傷後84日目に脊髄の組織学的解析を行ている。脊髄の冠状切片において、病変部位から頭側3mm、尾側3mmの位置で、GAP43とSERT、加えて、損傷脊髄におけるCSのレベルを、CS56を用いて調べ、出血リスク評価のため、脊髄損傷1週間後の脊髄切片における血腫をベルリンブルー染色で評価している。当初の想定より時間を要したため、必要症例数に達していない状況であり、引き続き実験を継続し、必要症例数に達した段階で解析を行う予定。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和5年度はin vivoで候補薬剤の投与実験を行い、結果の解析を行う予定であった。当初の想定より投与実験に時間を要し、必要症例数に達していない状況であり、やや遅れている状況。
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Strategy for Future Research Activity |
脊髄損傷モデルを継続で作成し、データ収集を継続し、必要症例数に達した段階で、解析を行う予定。 さらに軸索再生という観点から評価するために、8週齢のSprague- Dawley 種雌ラットを使用し、視神経を鑷子で圧挫した視神経損傷(ONC)ラットモデルで、軸索再生に対する候補薬剤の効果を検討する予定。視神経の前向性トレーサーであるAlexa Flour 594-conjugated Cholera Toxin Subunit B (CTB594)を眼球内に注射し、再生した線維を可視化する。候補薬剤をを損傷24時間後から投与開始し、毎日皮下注射し、14日後、視神経の縦断面を観察し、必要症例数に達した段階で解析を行う予定。
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Causes of Carryover |
今年度に予定していたin vivoでの実験が想定より時間がかかっており、必要症例数に達していないため、次年度に残りの必要症例に対する実験の物品の購入を行う予定である。
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Research Products
(1 results)