2022 Fiscal Year Research-status Report
尿中miRNAsを用いた小児もやもや病の診断と病期進行予測
Project/Area Number |
22K16683
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
金森 史哲 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (00905979)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 小児もやもや病 / 尿中miRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、小児もやもや病の診断及び病気悪化予測を尿中miRNAを用いて可能にさせることを目的とする。小児もやもや病の尿検体を、名古屋大学医学部附属病院、名古屋第二赤十字病院、中京病院を受診した患者から、本人・保護者の書面による同意を得て収集した。またコントロールとなる正常検体については、ボランティアを募集した。その結果本年度は、もやもや病患者の尿検体を約40検体、対象の正常検体を20検体を収集する事ができた。 もやもや病患者の尿中のエクソソームの特徴をつかむため、miRCURY exosome kitを用いて尿1mlよりエクソソームを抽出し、ナノトラッキング解析でその存在を確認し、大きさと量を測定した。またmiRNAの抽は、6mlの尿検体からmiRNeasy kitを用いてRNAを抽出することで、次世代シーケンスに必要な量を確保できた。現在、QIAseq miRNA library kitを用いて、miRNAseqを行うライブラリーを10検体作成し、さらにバイオアナライザーで十分量のライブラリが得られてるいることも確認することができた。本結果から、miRNAseqのライブラリーが問題なく作成できる事がわかり、残り30検体も現在鋭意作成中である。今後シーケンス解析に20検体ずつ提出する予定である。 解析プロトコールの確立については、申請者が過去に行った、もやもや病髄液中miRNAseqのFASTQファイルを用いて、アライメント・発現量の定量化・差次的統計解析についてバイオインフォマティクスに必要なコマンドを確立した。今後、実際の尿中検体を用いて解析を行い、リスク因子を抽出する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
検体の収集、実験ともに順調に推移している。
|
Strategy for Future Research Activity |
順調に推移しており、夏前には全検体をシーケンス解析にかけることができると考えられる。 シーケンスの解析方法はすでに確立しており、その後問題なく解析、論文発表に持ち込めると考える。
|
Causes of Carryover |
次世代シーケンスは20検体をまとめて発注することで、コストカットできるため、次年度使用が生じた。未使用額は、令和5年度に次世代シーケンスに使用する。
|