2023 Fiscal Year Research-status Report
ロボット支援Kinematic alignment TKAの生体力学的検討
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22K16716
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中野 直樹 神戸大学, 医学部附属病院, 特命助教 (40884458)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 人工膝関節全置換術 / キネマティックアライメント / バイオメカニクス / ロボット支援技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ロボット支援技術(Zimmer Biomet社製:ROSA Knee System)を用いて精密にKinematic alignment(KA)-人工膝関節全置換術(TKA)及び従来法であるMechanical alignment(MA)-TKAを行い、両者を比較してバイオメカニクス的検討を行うことである。 これまでの研究期間においては、KA-TKAのメカニズム解明の一案として、過去の従来のKA-TKAと踵骨設置点を参照点としたground KA-TKAの比較検討を実施し、後者において全可動域でインプラント間gapが小さく、屈曲可動域も良好であるという結果を得られた。本研究期間では引き続き同テーマについてのより詳細な検討を行い、さらに元々の下肢アライメントによるバイオメカニクスへの影響の観点にも注目して研究を発展させてきた。 また別の視点としてロボット支援技術による精密な骨切りの恩恵を最も受けると考えられるセメントレス(セメントを用いない)TKAに着目し、①独自開発のORF Tensorによる術中軟部組織バランス評価、②ロボットによる術中軟部組織バランス評価をまずは行うことを考えて症例の収集を開始している。過去にKinematic alignment セメントレスTKAの報告は全世界でほとんど報告がなく、またロボット支援技術を用いた正確なKinematic alignment セメントレスTKAに関しての研究は皆無である。本研究を引き続き行っていくことによってKinematical alignment セメントレスTKAの術後成績向上の一助となることを目指すこととしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
セメントレスTKAインプラントによる合併症発生症例が重なったために同インプラントの使用を中止した。改良されたセメントレスTKAインプラントに機種を変更して研究を継続しているため、症例の収集がやや遅れているが今後は順調に症例数が増加していく見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
改良されたインプラントを用いたKinematic alignment セメントレスTKAとMechanical alignment セメントレスTKAのいずれにおいても症例の収集を継続し、①独自開発のORF Tensorによる術中軟部組織バランス評価、②ロボットによる術中軟部組織バランス評価に加えて③3次元シミュレーションソフトによる大腿骨/脛骨間及び膝蓋大腿関節の適合性評価、④足底圧センサーによる足底圧・荷重の分布評価、⑤Dual-energy x-ray absorptiometry(DEXA)による脛骨内外側の骨密度の評価の実施を検討していく方針である。
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Causes of Carryover |
理由)必要物品購入において減額が可能であったため。 使用計画)次年度必要となる消耗品費、旅費等に使用予定である。
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