2023 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of the mechanism of antitumor effect of sclerostin against osteosarcoma.
Project/Area Number |
22K16764
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
出田 宏和 信州大学, 医学部附属病院, 医員 (00838534)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 骨肉腫 / スクレロスチン |
Outline of Annual Research Achievements |
骨肉腫に対する薬物療法は他の癌腫と比べて新規治療法の開発が遅れている。そのため化学療法に抵抗性を示すような、進行例や早期再発例などに対してはいまだ予後不良な疾患であり、新規治療薬開発が望まれている。細胞増殖などを調節するシグナル伝達経路の一つにWnt経路があり、その経路の阻害因子であるスクレロスチンは骨組織特性が高く、骨芽細胞のWnt経路を阻害することで骨形成を抑制する。これまでに我々はスクレロスチンが骨肉腫細胞の増殖と遊走を抑制することを明らかにした。本研究では骨肉腫に対するスクレロスチンの抗腫瘍効果のメカニズムを明らかにすることを目的としている。 本年度は関連するシグナル伝達経路についてマイクロアレイで網羅的なスクリーニングを実施した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
マウス由来骨肉腫細胞株(LM8)に対するスクレロスチン投与後のシグナル変化についてマイクロアレイを実施したが、スクレロスチン投与群と非投与群で有意な変化のあるシグナル伝達経路を検索することはできなかった。 また、骨肉腫モデルマウス実験についても、コントロールとなるドキソルビシン投与群の条件設定に時間を要している。
|
Strategy for Future Research Activity |
市販されているスクレロスチン再現性の問題が十分に解決されておらず、研究で使用するスクレロスチンタンパクを合成することから行うこととした。
|
Causes of Carryover |
マイクロアレイで有意な結果を認めず、その先に予定していたシグナル経路の解析を実施できなかった。 研究機関を1年延長し、スクレロスチンタンパク合成から行う予定とした。
|