2023 Fiscal Year Research-status Report
細菌由来血管新生因子を応用した新規血管新生促進因子の創生と骨再生への応用
Project/Area Number |
22K16778
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Research Institution | 湘南医療大学 |
Principal Investigator |
関口 裕之 湘南医療大学, 臨床医学研究所, 研究員 (90547233)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | コラーラ結合型成長因子 / 骨形成促進 |
Outline of Annual Research Achievements |
外傷後の広範囲骨欠損は治療に難渋する。治療の長期化に伴う患者の社会復帰の遅延は、患者に肉体的・精神的苦痛を与えるとともに医療費の増加と社会経済的損失に直結する。申請者は昨年度、コラゲナーゼ由来のコラーゲン結合ドメイン(CBD)と細菌由来の血管新生促進因子(BafA)のコンジュゲートを作製し、in vitroにおける活性評価とマウス骨折モデルに対する作用を検討したが、骨形成採用は認められなった。昨年度使用したコラーゲンアンカー(ColG由来のCBD)とは異なるColH由来のCBD, PKD-CBDおよびColG由来のtandem CBDをアンカーにもつ、コラーゲン結合型 BafA (BafA-CBD(H), BafA-PKD-CBD(H), BafA-CBD-CBD(G))を生産した。ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)にCB-BafAを添加し、血管内皮細胞に対する増殖活性を検討した結果、いずれのコラーゲン結合型CB-BafAも血管内皮細胞増殖を有していた。次に、マウス大腿骨モデル(骨切りモデル)を作製し、in vivoにおける骨癒合促進効果を検討した。コラーゲンパウダーとBafA-CBD(H), BafA-PKD-CBD(H), BafA-CBD-CBD(G)を混合後、骨切り部に投与した。投与4週後、マイクロCTを用いて仮骨量、骨塩量、骨癒合率を評価した。コラーゲンパウダーのみ投与した群をコントロールとした。しかし、BafA-CBD(H), BafA-PKD-CBD(H), BafA-CBD-CBD(G)群とコントロール群との間で骨塩量、骨量の差は認められなかった。成長因子部を変更する必要があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
種々のコラーゲンアンカーにもつ融合タンパクを作製したが、その効果は in vitroでのみ認められ、骨形成能は示さなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
異なる成長因子、ペプチドとの融合タンパクを作製し、研究に用いる。
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Causes of Carryover |
in vivoでの融合タンパクの活性が低かったため、当初予定したアッセイを施行できなかった。そのため、次年度使用額が生じた。来年度作製した融合タンパクの評価の際に使用する予定である。
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