2022 Fiscal Year Research-status Report
二分脊椎症モデルでの高アルデヒドデヒドロゲナーゼ活性脂肪由来幹細胞の神経再生効果
Project/Area Number |
22K16786
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
奈良 健平 秋田大学, 医学部附属病院, 助教 (00801888)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 二分脊椎症 / 神経再生 / アルデヒドデヒドロゲナーゼ / 脂肪由来幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
二分脊椎症において、他の神経変性疾患と同様に、幹細胞を用いた神経再生の研究が盛んに行われている。しかし、現在のところ、目立った成果はえられていない。原因の一つとして、幹細胞として必要な細胞数を確保するための培養過程が難しいことがあげられる。今回、幹細胞で多く発現しているアルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)を幹細胞の抽出に応用し、培養を行わずとも幹細胞potentialの高い脂肪由来幹細胞(ADSC)を抽出できると考えた。私たちのグループは、以前に顔面神経の損傷モデルでADSCが神経細胞に分化して軸索を伸長することを報告し、ADSCが神経再生に有効な幹細胞ソースと考えている。また、ALDH活性が高いADSCのみを抽出し皮膚の再生に用い、良好な結果をえている。過去の実験を踏まえ、二分脊椎症の神経再生治療にも生かせると考えた。昨年度、他の実験で収集し保存していた脂肪由来幹細胞でフローサイトメトリーを行なった。結果、脂肪由来幹細胞内に平均5%のALDH陽性細胞が存在することが確認できた。今年度は、定的でかつ効率的なラット二分脊椎モデル作成を進め、高ALDH活性ADSCの抽出を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)を指標として幹細胞を選択することが可能か確認するため、他の実験で収集し保存していた脂肪由来幹細胞でフローサイトメトリーを行なった。結果、脂肪由来幹細胞内に平均5%のALDH陽性細胞が存在することが確認できた。今後、これらのALDH陽性細胞のみをソートし、神経再生能を確認する予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
(1)二分脊椎モデルの作成 (2)高ALDH活性ADSCの抽出と分化能の確認 (3)ADSCを用いた硬膜および神経再生効果の検証
|