2023 Fiscal Year Research-status Report
BCG壁成分のPGLで惹起される抗腫瘍免疫機序の解明
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22K16787
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
志賀 正宣 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (60840551)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | BCG / PGL |
Outline of Annual Research Achievements |
1.PGLリポソーム製剤の抗腫瘍効果の検証:PGLリポソームの抗腫瘍効果について、リポソーム製剤のPGL含有量を調整し、膀胱癌細胞株MB49のマウス皮下腫瘍モデルにて検証した。PGLリポソームの抗腫瘍効果はPGL含有量によらず腫瘍縮小効果を示す場合、腫瘍発育を促進する場合があり、一定した効果が得られなかった。Drug Delivery Systemとして用いているリポソーム製剤の不安定性の関与が示唆された。2.PGLリポソーム製剤の腫瘍免疫に及ぼす影響:PGLリポソーム製剤の皮下腫瘍モデルを用いて、腫瘍局所ならびに所属リンパ節の自然免疫細胞のうち樹状細胞ならびにマクロファージについてフローサイトメトリーで解析した。PGL投与によって樹状細胞、マクロファージともに活性化を示す傾向が得られたが、上記同様に実験結果が異なる場合もあり、一定した結果が得られなかった。3.PGLリポソーム製剤の検証:一定した結果が得られない原因として、リポソーム製剤の不安定性が示唆されたため、PGLリポソーム製剤の再評価を行った。質的評価をZETASIZER Nanoで行ったところ、リポソームの粒子径が作成時期によってばらついていることが明らかとなった。現在PGLに最も適したDrug Delivery Systemの方法を検証している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
PGLリポソーム製剤自体の不安定性がわかり、PGLに最も適したDrug Delivery Systemの検証が必要と考えられた。現時点でPGLの真の抗腫瘍効果を明らかにすることができていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
PGLに最も適したDrug Delivery Systemの方法の検証を行う。Drug Delivery System の検証としてリポソーム化以外の方法についても検証する。その上で、PGLの抗腫瘍効果ならびにそのメカニズムの解明を行う。
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Causes of Carryover |
やや研究計画に遅延が生じたため機器、試薬等の購入時期が年度末にずれ込み納品が間に合わなかったため 研究を進め、なるべく早急に予定のものを購入したいと考えている
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