2023 Fiscal Year Research-status Report
酸化ストレスが夜間多尿に与える影響と新規治療ターゲットの探索
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22K16789
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
関井 洋輔 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (70824770)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 夜間多尿 / 活性酸素 / シリコンナノ粒子 |
Outline of Annual Research Achievements |
夜間多尿モデルマウスに対するシリコンナノ粒子の効果および酸化ストレスを介した夜間多尿のメカニズムを検討することを目的としている。 19週齢C57BL6/J雄マウスにL-NAME(NO合成酵素阻害剤)と1%高塩分食を2週間摂取させる夜間多尿モデル群と対照群に分類した。昨年度夜間多尿モデル群にシリコンナノ粒子を投与し夜間多尿が改善することが判明した。続いて腎の酸化ストレスを4-Hydroxynonenal(4-HNE)の免疫組織化学染色で評価し、腎NCCの活性化をリン酸化NCCのWestern blotで評価することとした。その結果4HNEの免疫組織化学染色により対象群と比較して夜間多尿モデル群で有意にROSスコアが上昇し、シリコンナノ粒子投与により有意にROSスコアが減少した。さらに、夜間多尿モデル群においてリン酸化NCCはシリコンナノ粒子投与により、有意に低下した。
このことから、シリコンナノ粒子投与により酸化ストレスが減少し、夜間多尿が改善した可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に引き続き動物実験施設の修繕の影響で、マウスの飼育場所と、尿量測定場所の環境を再度整えるため、時間を要したが、その後実験は順調に安定して進めることが可能であった。
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Strategy for Future Research Activity |
活性酸素に関連のあるmRNAの発現を対照群と夜間多尿モデル群で比較検討し、実際に活性酸素が夜間多尿と関連あるのか検討する。また学術雑誌への投稿、学会発表を推進していく。
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Causes of Carryover |
研究を進めていくうえで必要に応じて研究費を執行したため、当初の見込み額と執行金額に差異が生じた。
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