2022 Fiscal Year Research-status Report
ホワイトボックス化した人工知能を用いた緊急帝王切開の予測システムの構築
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22K16845
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
永昜 洋子 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (80843408)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 胎児超音波 / 胎児機能不全 / 緊急帝王切開 / 人工知能 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
緊急帝王切開の予測システムの構築について、後方視的研究は達成し論文化してきた。2022年より、前方視研究に取り組んでおり、データを採取している。その中で「胎児機能不全」が緊急帝王切開の因子であることが分かり、「胎児機能不全」を予測するシステム構築を試みている。 実際には、胎児のWellーbeing(元気さ)の評価に用いる「胎児呼吸様運動」の数値化である。今までは「ある」か「ない」かといった指標だった胎児呼吸様運動を数値化することにより、より詳細な胎児の予後を予測することにつなげることが可能となる。 研究者は、この胎児呼吸様運動を数値化するシステムを構築し、「Visualization of Fetal Breathing Movements Using Artificial intelligence」としてThe 2nd Annual Congress of JSUOG 2023に発表し、Congress Awardを取得することができた。 具体的には、50例(362 画像)の胎児超音波を用いて単胎の妊娠25-40週の胎児超音波検査をおこない、胎児の胸腹部を含む横隔膜の画像を取得し横隔膜をアノテーションしたのち、Uネット++およびEfficitent netを用いて横隔膜の識別モデルを構築した。その精度を確かめたのち、横隔膜を同定させた中心点を用いてどのように動いているかをマッピングし、その中心点が動いた1秒当たりの距離を週数ごとに評価した。論文執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既に完成した緊急帝王切開の予測システムの後方視的研究をもとに、さらに研究を深め、胎児機能不全の評価システムの構築につなげることができている。 その胎児機能不全の評価システムについても、順調に研究を進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、緊急帝王切開の予測システムの構築に加え、胎児Well -beingの評価システムを構築する予定である。 胎児Well-beingの評価の一つに胎児の呼吸様運動があり、呼吸様運動を可視化し数値化するシステムを構築することで、今までは主観的であった評価を客観的にすることができる。 さらには、「呼吸用運動」、「胎動」、「羊水量」、「筋緊張」という項目ごとに数値化し、それらの要素を全て含めた胎児Well-beingの評価システムを構築していきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
物品費の計上が、予想よりも少ない量で充足したため。 来年度に必要な物品(データ保存用のハードディスクなど)を購入することを使用計画としている。
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