2023 Fiscal Year Annual Research Report
ホワイトボックス化した人工知能を用いた緊急帝王切開の予測システムの構築
Project/Area Number |
22K16845
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
永昜 洋子 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (80843408)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 人工知能 / 緊急帝王切開 / 胎児心拍数陣痛図 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の成果:最終年度には、以下の主要な成果を達成した。それらは1つに技術開発とデータ分析が挙げられる。技術開発については、新たに開発したAI技術を用いて、CTGデータから緊急帝王切開の予測モデルを構築した。このモデルにより、従来の方法よりも高精度な予測が可能となった。また、データ分析については 妊娠・分娩中の大規模なCTGデータを収集し、これを基にAIモデルの学習を行った。熟練した産婦人科医の判断を基に変数を選定し、モデルの精度を向上させることができた。2つ目に論文投稿である。本研究の成果は、英文雑誌に論文投稿中である。研究期間全体の成果:研究期間全体を通じて以下の成果を得た。1つにリスク因子の抽出が挙げられる。CTGデータに基づき、妊娠経過や周産期予後に影響を与えるリスク因子を特定した。これにより、より具体的な予防策や対策が提案可能となった。2つ目にモデルの精度向上である。母体情報や胎児情報を統合することで、予測モデルの精度をさらに向上させた。この結果、臨床現場での実用化が近づいてきたと言える。3つ目にリアルタイム評価の実現と臨床的意義の確立である。 本モデルはリアルタイムでの評価が可能であり、緊急帝王切開のタイミングを迅速に判断する手助けとなり得る。さらには、医師のみならずコメディカルにも緊急帝王切開の危険性を知らせることが可能となり得る。これまでの知見との比較検討を行うことで、本分野におけるAI技術の臨床的意義が明確になると言える。以上の成果を基に、今後もAI技術を活用した臨床応用の研究を推進し、緊急帝王切開の予測システム構築に寄与することを目指す。
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