2023 Fiscal Year Research-status Report
胎盤におけるferroptosisが妊娠高血圧腎症発症に与える影響
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22K16869
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
梶原 一紘 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 周産期・母性診療センター, 医員 (40569521)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | BeWo細胞 / 胎盤 / レチノイン酸 / ferroptosis |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は絨毛細胞株であるBeWo細胞を用いて実験を行った。BeWo細胞はRSL3によってferroptosisを容易に起こすことを確認した。さらにBeWo細胞をレチノイン酸で前処理するとferrotpsis抵抗性を獲得した。レチノイン酸で前処理したBeWo細胞では抗酸化酵素であるHO-1が高発現していた。そのためBeWo細胞においてHO-1をノックダウンさせたところferroptosis感受性が亢進した。さらにこのHO-1ノックダウン細胞をレチノイン酸で前処理するとferroptosis抵抗性を再獲得できたことから、絨毛細胞においてレチノイン酸がferroptosisの抵抗性獲得に重要な役割を果たしていることを発見した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
我々は当初の計画通りレチノイン酸とferroptosis感受性に関する知見を明らかにした。このことはferroptosisと関連があるとされている妊娠高血圧腎症の発症予防や新規治療法開発に関わる重要な発見である。特にHO-1の関与を発見したことで具体的なターゲットが定まった。またレチノイン酸受容体Bを介することも明らかにしていることから今後はより具体的な治療計画を立てていくことが可能となった。これらの知見はすでに英文雑誌に投稿しており現在reviewerの査読を修正しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
我々は絨毛細胞株であるBeWo細胞をレチノイン酸で前処理するとHO-1の発現が増加することでferroptosis抵抗性が得られることを明らかにした。またレチノイン酸は受容体Bを介していたこともわかっている。そのため我々はferroptosisとの関連が示唆されている妊娠高血圧腎症をターゲットとして、in vitroにおいて絨毛細胞のHO-1の発現に影響を与える既存薬の効果を検討すること、また動物モデルにおいてレチノイン酸受容体Bの発現に影響を与える化合物を投与することで胎盤の発育への影響を検討する予定である。
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Causes of Carryover |
試薬の納品が遅れたため、次年度使用額が生じた。消耗品の購入に充当する。
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Research Products
(3 results)