2022 Fiscal Year Research-status Report
ヒトOMIGTにおけるAIを用いた神経発達症新規バイオマーカーの検索
Project/Area Number |
22K16886
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
佐々木 徹 東京医科大学, 医学部, 講師 (30421001)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 耐糖能異常合併妊娠 / 神経発達症 / Artificial Intelligence / 末梢血白血球遺伝子発現 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は先行研究のマウスOMIGTにおいて構築した、AIによる末梢血白血球遺伝子発現を用いた運動学習障害の予測モデルをヒトに応用し、実際にヒトOMIGTの神経発達症に対して同様のスクリーニングシステムが新規バイオマーカーとして機能するのかを明らかとするために、東京医科大学病院単施設での前向きコホート研究を実施する。妊娠中に75g-OGTTを施行された母体の児を対象とし、母体が正常耐糖能であった群50名、妊娠糖尿病であった群50名、糖尿病合併妊娠であった群80名(1型糖尿病合併妊娠群30名、2型糖尿病合併妊娠群50名)をリクルートする。母体および児情報のモニタリングはアンケート調査および母子手帳情報を中心に行い、児の神経発達状況は国際的に使用されているベイリー乳幼児発達検査第3版(BSID-Ⅲ)における5つのスケール(認知、言語、運動、社会的感情、適応行動)および発達指数(DQ)を算出し評価を行う。 児の末梢血液検体は出生後の新生児マススクリーニング検査の際に2ml採取する。 文書による同意を得て血漿よりグルコース、インスリン、Cペプチド、GLP-1などの測定を行い、児の神経発達状況とインスリン抵抗性、インスリン・GLP-1分泌能の関連性を評価する。また血球成分よりフローサイトメトリーを用いてT細胞、B細胞、単球を抽出し、mRNA-seqによるトランスクリプトーム解析を行い、解析結果とアンケート調査および母子手帳情報、BSID-Ⅲにより算出されたDQおよび神経発達症の有無について AI(LSTM)を用いて統合解析し、神経発達症を有するヒトOMIGTに特異的なバイオマーカーとなる遺伝子発現パターンを同定する。 現在本研究実施のため東京医科大学医学倫理審査委員会に倫理審査申請を提出しており、承認待ちの状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
現在本研究実施のため東京医科大学医学倫理審査委員会に倫理審査申請を提出しており、承認待ちの状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の予定期間は医学倫理審査委員会承認後から5年間で、研究開始後3年間で被験者リクルート、検体採取およびWet Labメインのデータ収集を施行し、残りの2年間でDry Labメインのデータ解析を施行する。 妊娠中に75g-OGTTを施行された母体の児を対象とし、母体が正常耐糖能であった群50名、妊娠糖尿病であった群50名、糖尿病合併妊娠であった群80名(1型糖尿病合併妊娠群30名、2型糖尿病合併妊娠群50名)とする。Overt diabetes in pregnancy については病型診断後、各糖尿病型に分類し、糖尿病合併妊娠群と合わせて検討を行う予定である。 母体および児情報のモニタリングはアンケート調査および母子手帳情報を中心に行い、児の神経発達状況は国際的に使用されているベイリー乳幼児発達検査第3版(BSID-Ⅲ)における5つのスケール(認知、言語、運動、社会的感情、適応行動)および発達指数(DQ)を算出し評価を行う。 児の末梢血液検体は出生後の新生児マススクリーニング検査の際に2ml採取する。 文書による同意を得て血漿よりグルコース、インスリン、Cペプチド、GLP-1などの測定を行い、児の神経発達状況とインスリン抵抗性、インスリン・GLP-1分泌能の関連性を評価する。また血球成分よりフローサイトメトリーを用いてT細胞、B細胞、単球を抽出し、mRNA-seqによるトランスクリプトーム解析を行う。T細胞、B細胞、単球サンプルからそれぞれ得られた解析結果と、アンケート調査および母子手帳情報、BSID-Ⅲにより算出されたDQおよび神経発達症の有無について AI(LSTM)を用いて統合解析し、神経発達症を有するヒトOMIGTに特異的なバイオマーカーとなる遺伝子発現パターンを同定する。
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Causes of Carryover |
本研究は現在、東京医科大学医学倫理審査委員会に申請中で承認待ちの状態であり、ベイリー乳幼児発達検査第3版( Bayley Scales of Infant Development Third Edition:BSID-Ⅲ)の購入を行った以外に進捗がない状態である。 医学倫理審査委員会承認後、研究開始後3年間で被験者リクルート、検体採取およびWet Labメインのデータ収集を施行し、残りの2年間でDry Labメインのデータ解析を施行する。 児の血漿よりグルコース、インスリン、Cペプチド、GLP-1などの測定を行い、児の神経発達状況とインスリン抵抗性、インスリン・GLP-1分泌能の関連性を評価する。また血球成分よりフローサイトメトリーを用いてT細胞、B細胞、単球を抽出し、mRNA-seqによるトランスクリプトーム解析を行う。T細胞、B細胞、単球サンプルからそれぞれ得られた解析結果と、アンケート調査および母子手帳情報、BSID-Ⅲにより算出されたDQおよび神経発達症の有無について AI(LSTM)を用いて統合解析し、神経発達症を有するヒトOMIGTに特異的なバイオマーカーとなる遺伝子発現パターンを同定する。上記の測定および解析に関して生じる費用を次年度使用額を補填する予定である。
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