2022 Fiscal Year Research-status Report
脂肪幹細胞は加齢性嗅覚低下、認知症の進行を予防できるか?
Project/Area Number |
22K16937
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
石倉 友子 金沢医科大学, 医学部, 助教 (90769118)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 嗅覚障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでにメチマゾール投与嗅上皮傷害マウスへGFPマウス脂肪幹細胞の経鼻投与することによる嗅覚再生促進効果と成熟嗅細胞の増加およびGFP発現細胞の速やかな減少を報告し、経鼻投与24時間後時点のマウス嗅上皮で嗅細胞の分化成熟に必要とされる神経成長因子の増加とGFPマウス脂肪幹細胞の培養上清における神経成長因子の増加もELISAで報告してきた。ついで、嗅上皮における組織学的所見に関して、嗅覚再生促進効果が脂肪肝細胞経鼻投与後のいつ頃より生じておりどのような変化があるのか、経鼻投与24時間から3日、7日までの嗅上皮の経時的変化を免疫組織化学染色で確認した。脂肪幹細胞の経鼻投与群で、コントロール群より有意差をもって成熟嗅細胞の早期増加と球状基底細胞への早期分化が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19感染症の影響で博士号取得が遅れ本研究開始が留保となったこと、自身の不手際や論文投稿など他の業務に時間を割いた為
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Strategy for Future Research Activity |
嗅上皮・嗅球の嗅覚再生における組織学的所見に関しての追加実験を行う予定である。また、当初の計画書のとおり鼻腔に投与した脂肪幹細胞が、嗅神経の加齢による脱落を防止できるか、あるいは脱落した嗅神経の再生が起こるかを組織学的および行動学的に確認する。加齢モデルとして生後16か月のマウス、アルツハイマー病モデルマウスの左鼻腔に生理食塩水に懸濁したGFPマウス脂肪幹細胞あるいはコントロールとして生理食塩水を点鼻投与し比較する。
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Causes of Carryover |
博士号未取得の期間があり、その間は当研究費を使用していなかったため。当初の計画書のとおり動物実験を行うための動物・試薬購入資金や、研究補助員雇用資金として使用する。
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