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2023 Fiscal Year Research-status Report

水疱性角膜症における神経因性眼痛のメカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 22K16943
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

竹渓 友佳子  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80924711)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2027-03-31
Keywords角膜 / 疼痛 / 三叉神経 / IL-6
Outline of Annual Research Achievements

臨床では水疱角膜症による疼痛を訴える患者と頻繁に遭遇するが、三叉神経が疼痛に関わっていること以外の詳しいメカニズムは不明であるため、その対処法は極めて限定されている。それゆえ、痛みをコントロールする有効な治療法の開発が望まれている。また、すべての角膜浮腫患者が疼痛を訴える訳ではなく、同じ臨床所見でも疼痛の程度にばらつきがあり、その原因は不明なままである。その研究を始めるために、まずは疼痛を感じる水疱性角膜症モデルマウスの確立が必要である。
水疱性角膜浮腫モデルマウスの検討:1.ベンザルコニウム注入によるモデルマウス2.IL-6を注入したマウスの2種類を作成。1のモデルマウスと、2のモデルマウスでは、どちらも角膜知覚が低下していたが、2のマウスは角膜浮腫を起こさなかった。IL-6の濃度に角膜知覚が依存性に低下するかどうかを調べるために、濃度を150,500,1500pg/mlと変化させたところ、濃度依存性に角膜知覚が下がることが観察された。
自然の角膜浮腫を起こすDBA2/JJという系統のマウスが角膜水疱症モデルとして利用されているため、そのマウスの角膜知覚を調べたところ、生後6,10,14,20週ですべてワイルドタイプに比べて角膜知覚が下がっていた。しかしながら角膜浮腫が認められたのは生後20週からであった。
今後は、DBA2マウスの三叉神経の形態的評価およびIL-6注入による三叉神経の形態的変化の評価、さらには、前房水のサイトカインの変化を調べていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

角膜知覚が予想に反して、知覚過敏よりは知覚鈍麻になることが多く、既報と予想が噛み合わないため、新たな評価方法およびモデルを探し手間が生じている。また、多くの既報でIL-6が炎症に伴って知覚過敏および炎症性神経症を引き起こすとされているが、本実験ではIL-6による著名な知覚低下を観察しているため、その原因を解明するために、予定より少し遅れている。

Strategy for Future Research Activity

ベンザルコニウムモデル。IL-6モデルおよびDBA2モデルにおいて、三叉神経の形態評価をするために、角膜全体の三叉神経免疫染色をする。またペプチドアレイやRNA-seqを用いて分泌ペプチド全体に対する変化の探索を行う。さらに、
DBA2やIL-6注入モデルにおいて、ATF3、Substance Pの発現量を定量する予定である。

余裕があれば、DBA2モデルの初期からIL-6中和抗体を継続的に投与することで、角膜知覚の改善が得られるかどうか、水疱性角膜症そのものを予防できるかどうかを調べる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2024

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] High concentration of BAC and IL-6 reduce corneal perception in mice.2024

    • Author(s)
      Yukako Taketani
    • Organizer
      The 39th Asia-Pacific Academy of Ophthalmology Congress
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] Dry Eye and Neuropathic Pain2024

    • Author(s)
      Yukako Taketani
    • Organizer
      日本眼科学会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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