2023 Fiscal Year Research-status Report
Pathophysiology of Glaucoma from from the Perspective of Mitochondrial Function and GDF15
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22K16978
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
三重野 洋喜 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80624387)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | GDF15 / TGFβ / 眼内液 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、主に眼内液のGDF15の解析を行った。 発表済の内容としては、TGFβ isoformsとGDF15の前房水と硝子体での分布の特徴を、内眼手術の既往のない黄斑疾患に対する硝子体手術時に、同一症例から前房水と硝子体を採取し検討した。対象は39例で、年齢は67.1±7.5(平均±標準偏差)歳、眼軸は25.2±2.2mm、角膜内皮細胞数は2668±334/mm2、女性が18例だった。原因疾患は、網膜前膜が28例で最多だった。TGFβ1は、前房水では207.3±105.1pg/mlだったが、硝子体では37例で検出限界以下だった。TGFβ2は、前房水では2341.2±1494.8pg/ml、硝子体では602.0±466.5pg/mlで、前房水と硝子体の濃度に相関はなかった(相関係数 -0.0114、P値=0.945)。TGFβ3は、前房水では33例、硝子体では25例で検出限界以下だった。検体量の多かった35例でGDF15を測定したところ、GDF15は、前房水では70.8±68.1 pg/ml、硝子体では108.5±65.4 pg/mlであり、前房水と硝子体の濃度は相関していた(相関係数 0.562、P<0.001)。 未発表のものを含め、幅広く眼内液のGDF15を解析した結果から、眼内におけるGDF15の役割が明らかになりつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
眼内液の解析については予定通り進捗した。Vitroの実験については十分に進めることができなかったため、引き続き他の研究課題で進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き2024年度から3年間の若手研究で「房水流出路におけるGDF15の眼圧変動への関与の解明」の採択を得た。本研究課題で得た知見を基に、GDF15が引き起こす眼圧変動への関与について明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
追加実験が必要なため、次年度に持ち越して実験を行うこととした。 また研究発表を現在論文執筆中であり、論文の投稿費用として持ち越した。
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